短歌タイムカプセル
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 渡辺松男 われわれは死ぬまで穴かもしれないと蝉の穴が自己認識に至る うーん、確かに死ぬまで穴だろうな。。こういう全然理解できない…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 米川千嘉子 <女は大地>かかる矜持のつまらなさ昼さくら湯はさやさやと澄み 女は大地になったり器になったり海になったり港になったりし…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉田隼人 おつぱいといふ権力がなつふくの女子らによつて語られてゐる おっぱいは男の夢かもしれませんが女にとってはもっと切実な何か…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉川宏志 花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった この人の歌は男性らしい優しさを感じられて好きです。てかこの歌…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉岡太朗 「正午頃、女(無職)が純潔を装いユニコーンに乗ろうとしました」 純潔を失うとユニコーンには乗れなくなるのか?というか人…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 横山未来子 君が抱くかなしみのそのほとりにてわれは真白き根を張りゆかむ 彫像の背を撫づるごとかなしみの輪郭のみをわれは知りしか ふ…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 雪舟えま 目がさめるだけでうれしい 人間がつくったものでは空港がすき 分かる!空港大好き!日本で一番好きな場所(故郷とか家とか思い…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山中智恵子 一九四五年夏なかりせばこの世紀老いることなけむ 遠からず死ぬと思ひし三十路(みそぢ)ありいま喜寿にしてあくがれのごと …
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山田航 たぶん親の収入超せない僕たちがペットボトルを補充してゆく わお。ロスジェネ世代です。こういう現代的な諦念には素直に共感で…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山下泉 へやべやの夜を流れたる細き風はくるしみ括るリボンの靡き この人の作品は全体的に言葉の使い方が美しい反面、解釈が難しいです…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山崎聡子 骨のない場所は身体にいくつあるバスルームにて煙る前髪 全体的に死を連想させる作品が多いです。ちょっと不気味な感じの。「…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山崎郁子 わたくしが生まれてきたるもろもろの世のありやうもゆるしてあげる ひらがなと旧かなづかいで、柔らかい印象を受ける歌が多い…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 柳谷あゆみ 終わらないクソゲーみたいな平坦な地平を小またで駆けて駆けて駆け 面白い表現ですね。確かに平坦な地平はゲームだったらク…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 望月裕二郎 いちどわたしにあつまってくれ最近のわかものもふりそびれた雨も うおー、訳が分からない。このわけのわからなさがたまりま…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 村木道彦 月面に脚が降り立つそのときもわれらは愛し愛されたきを ロマンチックですね。アポロ11号の月面着陸ですね。1969年7月24日かー…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 三原由起子 常磐線に乗るたび想う人のいてもう眺めることのできない景色 福島県出身の方です。「震度を探る」「脱原発デモ」「復興」「…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 光森裕樹 眸ふかく映してやりし遠花火に教へてゐない色ばかりある これは、前後の歌を見るに、お子さんのようです。子供を抱っこしなが…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 水原紫苑 あしひきの山百合あゆみいづるかたかがやきゐたり死者の学校 これは何となくお墓なのかな、と思ったのですが、「山百合」「学…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 松村由利子 チューリップあっけらかんと明るくてごはんを食べるだけの恋ある これは、最初は若い恋なのかなって思ったのですが、前後の…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 松村正直 忘れ物しても取りには戻らない言い残した言葉も言いに行かない この人は、プロフィールのところに「石川啄木の歌集を読んで短…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 松平盟子 真鍮のバーに凭れてきくジャズの「煙が目にしみる」そう、しみるわ 「煙が目にしみる」知らなかったのでググりました。「Smoke…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 枡野浩一 絶倫のバイセクシャルに変身し全人類と愛し合いたい glee好きだし、同性愛やそれに伴う葛藤などを描いた作品に心を動かされる…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 正岡豊 クリスマスはなんて遠いの……スリーブレスTシャツで川岸を歩けば 確かに…。クリスマスは遠そうですね…。スリーブレスTシャツの季…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田透 分去の名はかなしくて吾を責む才なき者文学を捨てよ 真剣に文学に向き合うと、そう感じる瞬間はあるだろうなと思います。という…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘 終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて この人の短歌めちゃくちゃ有名ですよね。エッセイとか短歌解説本?…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 干場しおり とけてから教えてあげるその髪に雪があったことずっとあったこと これは、昔好きだった人に、「あの頃好きだったよ」って言…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com フラワーしげる あの舗道の敷石の右から八つ目の下を掘りかえすときみが忘れたものが全部入っていて、で、その隣が江戸時代だ もう全然…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 藤原龍一郎 ああ夕陽 あしたのジョーの明日さえすでにはるけき昨日とならば この人の歌は固有名詞が多用されていますね。固有名詞は時代…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 藤本玲未 糸電話片手に渋谷ぶらついてこちら思春期早く死にたい おー、これは思春期っぽい。しかも思春期を渋谷で過ごした退廃感ですね…
書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 福島泰樹 その窓のむこうに映る人々や死はやわらかく溶けて廻れり この人は僧侶でボクサーなんですね。僧侶なのかぁ、だから死がやわら…