いろいろ感想を書いてみるブログ

今のところglee感想と短歌のブログです

ぼくの短歌ノート

ぼくの短歌ノート-「殺意の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 殺意の歌 みんな殺したがってるんだなー(笑)。啄木の「素朴な殺意」笑ったわ。 どんよりと くもれる空を見てゐしに 人を殺したくなりにけるかな (石川啄木) なんかカジ…

ぼくの短歌ノート-「ハイテンションな歌 近代短歌編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ハイテンションな歌 近代短歌編 近代の短歌は、おそらく「恋」を自ら選び取り始めたという点で(「恋愛宣言」という言葉が解説にあります)、現代よりさらにハイテンショ…

ぼくの短歌ノート-「ハイテンションな歌 現代短歌編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ハイテンションな歌 現代短歌編 この章は短歌そのものよりも解説がすごい面白かった。というか紹介されている短歌はそれこそ解説に 性愛的な局面では誰もがハイテンショ…

ぼくの短歌ノート-「慎ましい愛の歌 その2」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 慎ましい愛の歌 その2 この章は解説文が興味深かったです。以下引用ですが、 1980年代から短歌の世界に、それまでの文語とは異なる日常的な口語を用いた作品が目立ち始…

ぼくの短歌ノート-「慎ましい愛の歌 その1」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 慎ましい愛の歌 その1 ずっと「現代短歌」を読んできたので、こういう慎ましい相聞歌ってあまり触れたことがなく、逆にすごく新鮮な感じがしました。近代っていうと与謝…

ぼくの短歌ノート-「間違いのある歌 その2」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 間違いのある歌 その2 これも面白い! あのね、アーサー昔東北で摘んだだろ鬼の脳(なづき)のやうな桑の実 (岡井隆) これ、作者は「鬼」じゃなくて「兎」って書いたのに…

ぼくの短歌ノート-「間違いのある歌 その1」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 間違いのある歌 その1 この章好きです。特に与謝野晶子の 鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな (与謝野晶子) が好き。解説にも、 この流れの中で大仏像を…

ぼくの短歌ノート-「唐突な読点」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 唐突な読点 読点のある歌って時々見ますが、こうして集められると面白いです。 約束を残したまま終わっていくような別れがいいな、月光 (杉田菜穂) なんて素敵♡そうかぁ…

ぼくの短歌ノート-「時計の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 時計の歌 時計の歌も多いんですね。なんか意味深だもんな。 進行性不治難病と告げられて何処に在りてもわれは<時計>か (山口健二) なんて非常に心情が伝わりやすい、あ…

ぼくの短歌ノート-「会社の人の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 会社の人の歌 この章面白いです。歌も面白いけど、解説がめちゃくちゃ面白い。 まず オレの名は「野田さん」じゃない「部長」だと若手社員に怒鳴りたる人 (清水良郎) が…

ぼくの短歌ノート-「我の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 我の歌 これは、ちょっと難しいです。多分私に短歌の歴史とかそういう文化的な素養がないからだと思うんですが。以下引用ですが、 現代短歌の中には特異的めいたモチー…

ぼくの短歌ノート-「動植物に呼びかける歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 動植物に呼びかける歌 最初の猫の歌を見て、あー、ペット可愛い系?とか思ってたら あかねさす昼の光に恥思へや(はぢもへや)蝙蝠よなんぢの顔はみにくし (前川佐美雄) …

ぼくの短歌ノート-「デジタルな歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com デジタルな歌 この章は「デジタル」というより、数字が詠み込まれている、という感じでしょうか。デジタルっていうのは私の感覚では「非連続性」というか、数と数の間の…

ぼくの短歌ノート-「落ちているものの歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 落ちているものの歌 手袋の歌が多い、とあって、私も実際毎年の恒例行事かってくらい片手だけ手袋落とすので、身につまされながら読みました…。本当はムートンのあった…

ぼくの短歌ノート-「繰り返しの歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 繰り返しの歌 いろんな繰り返しのパターンがあって面白い!一番好きだったのは 祖父なんばん 祖母トンガラシ 父七味 母鷹の爪 兄辛いやつ (踝踵) ってやつで、おおー天…

ぼくの短歌ノート-「漢字の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 漢字の歌 これはさぁー、固有名詞並べる系だろ?とか思って 電神隊浄水池女子大学刑務所射撃場塹壕赤羽の鉄橋隅田川品川湾 (斎藤茂吉) とか 北浦和 南浦和 西浦和 東浦…

ぼくの短歌ノート-「平仮名の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 平仮名の歌 この章は、 なぐるおやけるおとこらのいないことひとりぼっちでねむるしあわせ (つきの) がすごいなと思いました。漢字にしちゃうと 殴る親蹴る男らのいない…

ぼくの短歌ノート-「永遠の顔」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 永遠の顔 「永遠」という言葉はうっかり手軽に使いがちですが、こうやってテーマとして取り上げられるとうーん…、ってなっちゃうのは、やっぱりどこかリアルじゃないっ…

ぼくの短歌ノート-「ミクロの世界 時間編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ミクロの世界 時間編 時間的なミクロ、と言われると思い浮かぶ本が2冊あって、1冊目はマイケル・ルイスの『フラッシュ・ボーイズ』です。これは金融市場における超高速…

ぼくの短歌ノート-「ミクロの世界 空間編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ミクロの世界 空間編 この「ミクロ」シリーズ(今回の「空間」と次回の「時間」)は、着眼点としてはすごく面白い!と思うのですけど、解説についてはどうも承服しかねま…

ぼくの短歌ノート-「貼紙や看板の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 貼紙や看板の歌 「軽井沢に跳梁跋扈する悪質な猿の特定が急がれます」とぞ (花山多佳子) って面白かった。だって、ほぼ全部貼紙かなんかの文章ですよ?そんで「軽井沢に…

ぼくの短歌ノート-「暗示」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 暗示 孫を蠅に置き換えて詠むってすごいよなぁ…。蠅なんて思いもよらないもん…。 この回も面白いです。「暗示」なので、解説と私の受け止め方が違ってたりして面白かっ…

ぼくの短歌ノート-「ドラマ化の凄み」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ドラマ化の凄み この章は大西民子特集なのですが、この人といえば かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は (大西民子) のイメージだったので、 わが使ふ…

ぼくの短歌ノート-「身も蓋もない歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 身も蓋もない歌 こういう「そのまんまやろ」シリーズの歌、面白いですよね…。特に今回は、雑誌の短歌欄に投稿されてきたというアマチュアの人の作品、 ハブられたイケて…

ぼくの短歌ノート-「感謝と肯定」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 感謝と肯定 これはある意味「素直」とか「身も蓋もない」の系列ですね。 座るとき立ち上がるとき歩くとき ありがとう足そして重力 (東直子) すべての今にイエスを告げて…

ぼくの短歌ノート-「システムへの抵抗」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com システムへの抵抗 お一人様三点限りと言われても私は二点でピタリと止めた (田中澄子) パレードにミッキーマウスがいないから偽物みたいなロイヤルウェディング (鈴木美…

ぼくの短歌ノート-「生殖を巡って」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 生殖を巡って 生殖への畏怖、嫌悪、その忌避感への裏返しとしての「童貞性、処女性、同性愛性への憧憬」を詠った歌(解説より)が引かれています。それぞれの代表歌として…

ぼくの短歌ノート-「美のメカニズム」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 美のメカニズム 解説に 我々が生きるためには、その前提としてまず生き延びる必要がある。だが、葛原妙子の歌には、このような現世の法則にたいする違和というか、そこ…

ぼくの短歌ノート-「今と永遠の通路」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 今と永遠の通路 写実を軸として発展してきた短歌の世界では、一首のなかで、特異点が発生する理由が現実に即したかたちで語られ、今の裂け目から永遠がのぞくプロセスが…

ぼくの短歌ノート-「ちやらちやらてふてふ」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ちやらちやらてふてふ 旧仮名遣いの歌についてです。冒頭で 旧かながさまになりしは福田恆存まで丸谷でさへもちゃらちゃらくさく (小池光) とあって、現存の全ての作家…