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今のところglee感想と短歌のブログです

現代短歌最前線

現代短歌最前線-渡辺松男 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 渡辺松男④ 夢にわれ妊娠をしてパンなればふっくらとしたパンの子を産む また「ふっくら」です。夢で妊娠するのか…。なんかすごく牧歌的です。イメージ的には「ちぎりパン」み…

現代短歌最前線-渡辺松男 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 渡辺松男③ ああ母はとつぜん消えてゆきたれど一生なんて青虫にもある 母の歌です。母が死んだけど、「一生なんて青虫にもある」と。しかし思うに青虫は子供だから、母と比較…

現代短歌最前線-渡辺松男 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 渡辺松男② 俺はいわゆる木ではないぞと言い張れる一本があり森がざわめく 「木」シリーズですが、またしてもつかみどころがない…。森は木でできているんだけど「俺はいわゆる…

現代短歌最前線-渡辺松男 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 渡辺松男 広辞苑開かれずある幾週を「摩耶」も「浄飯王」も生き埋め この歌面白いー。「摩耶」も「浄飯王」も生き埋めか…。こんな単語、広辞苑開いたとしても一生見なさそう…

現代短歌最前線-米川千嘉子 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 米川千嘉子④ 土掘るはひかりを掘るにあらざれば母の手汚れて種子を播きゐつ 今度は両親の歌です。この人の歌ってリアルな現実を直視してきますね。母だって人を殺すし、ママ…

現代短歌最前線-米川千嘉子 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 米川千嘉子③ 母なるゆゑいのちの重さ知るべきか母なるものは人も殺めむ 「母親」の歌シリーズです。『短歌タイムカプセル』の時に <女は大地>かかる矜持のつまらなさ昼さくら…

現代短歌最前線-米川千嘉子 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 米川千嘉子② 桃の蜜てのひらの見えぬ傷に沁む若き日はいついかに終らむ 有名歌人が必ず一度は詠んでいるのではないかと思われる「桃」の歌ですね…。桃って柔らかくて産毛が生…

現代短歌最前線-米川千嘉子 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 米川千嘉子 いかなる思慕も愛と呼びたることなくてわれの日記は克明なりき 「愛」という言葉で全てを説明することへの拒否なのでしょうか。いつ頃の「日記」なんだろう。若い…

現代短歌最前線-吉川宏志 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉川宏志④ ゆうぐれは血が重たくて石壁に囲まれている地下に降りゆく この歌読んだとき不思議に感じました。なんというか、ああ、男の人でもこんな風に感じるんだな、って。…

現代短歌最前線-吉川宏志 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉川宏志③ 抱いていた子どもを置けば足が生え落葉の道を駆けてゆくなり 今度は子供シリーズですが、この歌めっちゃかわいいな!小島ゆかりの「子供とは球体ならん」を思い出…

現代短歌最前線-吉川宏志 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉川宏志② 海を背にしていることも強みとし君はやさしい夏を打ち切る これはどういうことかな…。夏が終わるんだから、次は秋だよね。「夏を打ち切る」ってことは「次は秋に行…

現代短歌最前線-吉川宏志 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 吉川宏志 それはできないやり直すなど 桜木が発作のごとく紅葉を落とす 『現代短歌最前線』で知ってからずっと好きな歌人の一人です。ニューウェーブ全盛期から活躍されてい…

現代短歌最前線-水原紫苑 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 水原紫苑④ 針と針すれちがふとき幽かなるためらひありて時計のたましひ これはなんか分かる!針と針がすれ違う時の針の動きのあの一瞬ブレる感じというか、ちょっとどきっと…

現代短歌最前線-水原紫苑 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 水原紫苑③ みづうみ、と呼びかけなりし名をもたぬみづうみわれらを抱かむと来つ 今度は自然シリーズです。「みづうみ」はよく詠まれているテーマですが、この人の歌の「みづ…

現代短歌最前線-水原紫苑 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 水原紫苑② 白鳥とくちなは愛しあふこゑを聴きたるのちにみづは滅びむ 今回は鳥シリーズです。「白鳥」と「くちなは(蛇)」愛し合うの?そして「みづは滅び」ちゃうの??マ…

現代短歌最前線-水原紫苑 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 水原紫苑 われらかつて魚なりし頃かたらひし藻の蔭に似るゆふぐれ来たる この歌昔から好きで、この人の歌はなんとなくどこかひんやりしたイメージを持ってます。言っている内…

現代短歌最前線-前田康子 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田康子④ 白桃に深き傷ありその面を隠して父の食卓に置く 今までずっと等身大な感じの、分かる!っていう意味で好きな歌を紹介してきたのですが、今回は凄み系です。自分の…

現代短歌最前線-前田康子 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田康子③ 見つめ合い同じ布団に子といれば二人のような二匹のような 子と我は「妻子」とひとつに括られて君の背中を見送るばかり 泣く声と混じりて電話が鳴るような感じが常…

現代短歌最前線-前田康子 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田康子② 君の傘失くせしことに始まれる今年の夏も短からむや この歌なんとなく好き。この歌が好きなのは、安定感なのかなという気がします。「君の傘」なくしちゃうんだけ…

現代短歌最前線-前田康子 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田康子 腕枕滑り落ちる首引き寄せる 私には大切な大切な首 東直子、穂村弘と読んできて、何だか現実に戻ってきた感じがしますね。そしてとてもかわいい♡これって、「私」が…

現代短歌最前線-穂村弘 感想6

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘⑥ このエッセイの面白さは、穂村弘自身が、自分に「短歌的土壌」がなく、「表現が自閉的」であることを認めていて、それを象徴するエピソードを2つ挙げていることです…

現代短歌最前線-穂村弘 感想5

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘⑤ 穂村弘は、いつも思いますけど、エッセイが抜群に面白いですね。この本は2001年発行なのですが、当時「最前線」にいたのはきっと穂村弘なんだろうなって思います。花…

現代短歌最前線-穂村弘 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘④ ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は これは綾波レイだな。「これは…涙?泣いているのは…私?」だわ(笑)。しかし冷蔵庫の卵置き場に涙が落ちるっ…

現代短歌最前線-穂村弘 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘③ 泣きじゃくりながらおまえが俺の金でぐるぐるまわすスロットマシン シチュエーションが分からないながらも好きな短歌の一つですね。とりあえず色々妄想してみたので…

現代短歌最前線-穂村弘 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘② 「とりかえしのつかないことがしたいね」と毛糸を玉に巻きつつ笑う 「とりかえしのつかないこと」っていうとなぜか納豆のイメージが浮かぶのですけど、『B.B. Joker…

現代短歌最前線-穂村弘 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 穂村弘① 「猫投げるくらいがなによ本気だして怒りゃハミガキしぼりきるわよ」 これが穂村弘の短歌の中で一番好きかも(笑)。ハミガキ、どこにしぼりきったのかなぁ…。どうも野…

現代短歌最前線-東直子 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 東直子④ ばくぜんとおまえが好きだ僕がまだ針葉樹林だったころから 最後はちょっと分かりやすい系統を集めてみました。これなんか、水原紫苑の われらかつて魚なりし頃かたら…

現代短歌最前線-東直子 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 東直子③ 信じない 靴をそろえて待つことも靴を乱して踏み込むことも この歌は、解説に 生な表白でなく、またメルヘンでもない。そのどちらでもない関わり方のやさしさ、痛み…

現代短歌最前線-東直子 感想2

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 東直子② そうですかきれいでしたかわたくしは小鳥を売ってくらしています この説明しない感がいいですよね。「そうですかきれいでしたか」って言われると、昔の恋人or昔の恋…

現代短歌最前線-東直子 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 東直子 え、という癖は今でも直らない どんな雪でもあなたはこわい この人の歌は初めて読んだときすごいびっくりした。というか、「現代短歌」的なものを最初に読んだのが俵…