北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。
穂村弘①
「猫投げるくらいがなによ本気だして怒りゃハミガキしぼりきるわよ」
これが穂村弘の短歌の中で一番好きかも。ハミガキ、どこにしぼりきったのかなぁ…。どうも野口あや子の
苺ジャム、こんなにおいしいものはない あなたの髪に塗ってあげたい
を読んでからというもの、苺ジャムもハミガキもはちみつも恋人の髪の毛に塗り付けるイメージしか湧いてこない…。
しかし、本気出して怒ったときにしぼりきるわけですから、もっと除去しづらそうなところですかね。ベッドのマットレスの上(じか)とか、大事にしているかばんや靴の中とか…。キーボードの上?サイクロン式掃除機のごみ捨てるとこ?引き出しの中?なんか考えてみると楽しいですね!どこにハミガキしぼりきられたら一番嫌だろう。
「なんかこれ、にんぎょくさい」と渡されたエビアン水や夜の陸橋
エビアンは林和清も詠んでたので題詠なのかなってちょっと思いました。林和清的には「暗い石の味」で、穂村弘的には「にんぎょくさい」んですね。みんな面白いな。
歌会における題詠って、私は瞬発力ゼロなので全然やりたくないですけど、他の人がやってるの見るのはすごく楽しそうです。同じテーマで詠んでもこんなに違う歌ができるんだなー、って。
この歌、「夜の陸橋」から人魚が出てきそうな感じがします。陸橋の下の薄暗がりにいるみたいな。
「前世は鹿です」なんて嘘をためらわぬおまえと踊ってみたい
これも好き。でも、前世なんだから嘘もクソもなくねーか?真実は誰も知らないわけですから…。なんで鹿なのかな…。。
エビアンで炊いためしなど食えるかよ海が見たくてそれだけだった (yuifall)
「ドクターペッパーと私どっちが好き?」「仮定の質問には答えられません」 (yuifall)
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