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短歌と洋楽和訳メインのブログで、海外ドラマ感想もあります

She’s Long Gone (The Black Keys) 和訳

洋楽和訳の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

She’s Long Gone (The Black Keys)

Songwriters; Daniel Auerbach, Patrick Carney

www.youtube.com

Yeah

 

She was made to blow you away

She don't care what any man say

Well you can watch her strut, but keep your mouth shut

Or it's ruination day

 

Well now she's long

A-long gone

Oh now she's long

Yeah, now she's long gone like Moses through the corn

 

Well her eyes, they're rubies and pearls

And she's not made like those other girls

Well, her lashes flap and they smack men back

Like springs bouncing off of her curls

 

Oh now she's long

A-long gone

Na-na-na-na now she's long

A-long gone like Moses through the corn

Oh, rock on

 

 

直訳

 

She was made to blow you away

彼女はお前を圧倒することになっていた

She don't care what any man say

彼女は誰が何と言おうと気にしない

Well you can watch her strut, but keep your mouth shut

お前は彼女が気取って歩く姿を見られるが、口は閉じておいた方がいい

Or it's ruination day

そうでなければ破滅だ

 

Well now she's long

今や彼女は遠く

A-long gone

遠くへ行ってしまった

Oh now she's long

今や彼女は遠く

Yeah, now she's long gone like Moses through the corn

今や彼女は遠くへ行ってしまった、まるでモーゼが荒野を行くように

 

Well her eyes, they're rubies and pearls

彼女の瞳は、それらはルビー、真珠だ

And she's not made like those other girls

そして彼女は他の女の子たちとは違う

Well, her lashes flap and they smack men back

彼女のまつげが瞬き、それらは男たちの背中を叩く

Like springs bouncing off of her curls

まるで彼女のカールからバネが跳ねるように

 

Oh, rock on

ああ、最高

 

*POIのS2およびS3でかかる曲です。

yuifall.hatenablog.com

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意訳

 

お前じゃ彼女に敵わない

彼女は誰にも興味がない

あの歩き方、見てみろよ

ぽかんと口開けてたんじゃ相手にされない

 

彼女は遠く

手の届かない女

彼女は遠く

手の届かない女

まるでモーゼの旅みたいに遠い

 

彼女の瞳はルビーと真珠

他の女たちは比べ物にならない

瞬きだけで背を打たれる

まるでバネを飛ばしたみたいに

 

彼女は遠く

手の届かない女

彼女は遠く

手の届かない女

まるでモーゼの旅みたいに遠い

最高!

 

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読書日記 2024年2月7-13日

読書日記 2024年2月7-13日

ヴィクトル・ユーゴー豊島与志雄訳)『レ・ミゼラブル(完全版)』(後半)

龍門諒恵広史BLOODY MONDAY』6-11巻

・ダンテ・アリギエーリ(平川祐弘訳)『神曲 地獄篇』

・ダンテ・アリギエーリ(平川祐弘訳)『神曲 煉獄篇』

・ダンテ・アリギエーリ(平川祐弘訳)『神曲 天国篇』

岡野宏文豊崎由美『百年の誤読』

岡野宏文豊崎由美『百年の誤読 海外文学篇』

滝沢秀一『やっぱり、このゴミは収集できません~ゴミ清掃員がやばい現場で考えたこと~』

伊坂幸太郎『チルドレン』

萩原朔太郎『詩の翻訳について』

中島敦山月記

 

以下コメントあり

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「短歌と俳句の五十番勝負」感想22.客

「短歌と俳句の五十番勝負」 感想の注意書きです。

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「店員」と胸に書かれたTシャツを着ているけれど客なんだって (穂村弘

 

 歌の内容はそのまんまっちゃそのまんまなんですけど、エッセイが面白かったです。

 

(前略)私には「歌人」のTシャツを着て町を歩く勇気はない。堀本さんは「俳人」を着られるだろうか。もう持ってたりして。

 蠍座の人が「山羊座」のTシャツを買おうとしても、拒否されることはないだろう。つまり、胸に書かれた言葉を真に受けることはできないのだ。(中略)A型の人が「AB型」のTシャツを着たまま事故にあって、現場が混乱するところを想像する。

 

だって。

 

歌人」とか「俳人」のTシャツなんてあるのかなあ。まあ、Tシャツってわりと簡単にオーダーできるから作ればあるのかもしれませんが、確かに「歌人」「俳人」Tシャツは道行く人に「一首(一句)作ってよ」とか無茶振りされそうだから着たくないな。穂村弘は何と書かれたTシャツだったら着てもいいって思うのだろうか。自分だったらどうかなあ。逆に、自分のアイデンティティそのものを着て歩こうなんて思わないかも。「童貞」「社長」「犯人」が例にあがってましたが、そんなTシャツ着てる人はその属性の人ではないだろうと思ってしまいます。「美女」もあったけど、これはガチの美女かどう見ても美女とは言えない人の突っ込み待ちのどちらかしか使えなさそう。中途半端な人が着ると微妙な雰囲気になりそうですね。全然自分とかけ離れたTシャツを着てもいいわけですが、「店員」や「スタッフ」のTシャツは紛らわしくてよくないですね。

 

 GleeのBorn This Wayの回を思い出しました。自分の「変えられない欠点」をTシャツにして着て踊るやつ。

 

 

この星の異客のように雲丹を食う自分の中身を見たことがない (yuifall)

 

「短歌と俳句の五十番勝負」感想21.夢精

「短歌と俳句の五十番勝負」 感想の注意書きです。

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明易きまぼろしの手に夢精かな (堀本祐樹)

 

 これは私には難しいテーマですね。経験ないですからね。逆に男性に対してお題が「月経」だったらなんて詠むんだろうか。ちなみに出題者はビートたけしです。女はお呼びじゃない、男の世界ですね。

 短歌の方は「出る」「出ない」で掛詞?になっていて面白いつくりである反面、やっぱりスマホで検索してみたのをそのまま作ったのでは?みたいな感じも受けましたが、俳句は詩的に仕上げてきてます。というか、今回堀本裕樹の俳句を五十句読みましたが、どんなお題でもきちっと綺麗に仕上げてくる職人のような印象を受けました。

 

 これは中上健次の『十八歳、海へ』という短編集に収録された「愛のような」という小説がモチーフだそうです。この小説読んだことがないのですが、部屋に住み着いた右手首、「手首と手のひらと五本の指」だけの生き物が「僕」の性欲を充たす、というような幻想小説だと書いてあります。エッセイの最後に

 

 夏の夜は短いので「短夜」「明け易し」という季語になっている。夢精は思春期に多いというが、どこからともなく現れたまぼろしの手によって導かれているとしたら恐ろしい。

 

とありました。

 

 残念に思ったのは、この題で二人とも自分自身の(あるいは男性一般の)身体感覚を描写してはいなかったということですかね。男性じゃないと絶対に詠めない短歌・俳句を見てみたかったです。

 まあでもこの俳句、女性であっても詠めるかっていったら詠めないような気もしますけどね。

 

 

見下ろせば必死で腰を振っているきみたちも夢精したりする?鮭 (yuifall)

 

This Love (Maroon 5) 和訳

洋楽和訳の注意書きです。

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This Love (Maroon 5)

Songwriters; Jesse Royal Carmichael, Ryan Michael Dusick, Adam Noah Levine, Michael Allen Madden, James B. Valentine

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I was so high I did not recognize

The fire burning in her eyes

The chaos that controlled my mind

Whispered goodbye as she got on a plane

Never to return again

But always in my heart, oh

 

This love has taken its toll on me

She said goodbye too many times before

And her heart is breaking in front of me

And I have no choice, 'cause I won't say goodbye anymore

 

Whoa, oh, oh

Whoa, oh, oh

Whoa, oh, oh, oh

 

I tried my best to feed her appetite

Keep her coming every night

So hard to keep her satisfied, oh

Kept playing love like it was just a game

Pretending to feel the same

Then turn around and leave again

But I know

 

This love has taken its toll on me

She said goodbye too many times before

And her heart is breaking in front of me

And I have no choice, 'cause I won't say goodbye anymore

 

Whoa, oh, oh

Whoa, oh, oh

Whoa, oh, oh, oh

 

I'll fix these broken things, repair your broken wings

And make sure everything's alright (It's alright, it's alright)

My pressure on your hips, sinking my fingertips

Into every inch of you 'cause I know that's what you want me to do

 

This love has taken its toll on me

She said goodbye too many times before

And her heart is breaking in front of me

And I have no choice, 'cause I won't say goodbye anymore

This love has taken its toll on me

She said goodbye too many times before

And my heart is breaking in front of me

She said goodbye too many times before

This love has taken its toll on me (Oh, yeah, yeah)

She said goodbye too many times before (Yeah)

And her heart is breaking in front of me (Yeah)

I have no choice, 'cause I won't say goodbye anymore

This love has taken its toll on me

She said goodbye too many times before

And her heart is breaking in front of me

 

 

直訳

 

I was so high I did not recognize

俺はとてもハイだったから気付かなかった

The fire burning in her eyes

彼女の目の中で燃えている炎と

The chaos that controlled my mind

俺の思考を支配した混沌に

Whispered goodbye as she got on a plane

彼女は飛行機に乗った時さよならを囁いた

Never to return again

二度と戻らない

But always in my heart, oh

だがいつも俺の心の中にいる

 

This love has taken its toll on me

この愛は俺に犠牲を強いた

She said goodbye too many times before

彼女はかつて何度もさよならを言ったんだ

And her heart is breaking in front of me

そして彼女の心は俺の目の前で壊れていった

And I have no choice, 'cause I won't say goodbye anymore

俺に選択肢はない、だって俺はもうさよならも言えない

 

I tried my best to feed her appetite

彼女の食欲を満たすために最善の努力をしたよ

Keep her coming every night

彼女を毎晩イカせ続けるために

So hard to keep her satisfied, oh

彼女を満足させ続けるのは本当に大変だった

Kept playing love like it was just a game

まるでただのゲームみたいに愛を演じ続けた

Pretending to feel the same

同じ気持ちみたいに見せかけて

Then turn around and leave again

そして踵を返してまた去っていく

But I know

でも分かってる

 

I'll fix these broken things, repair your broken wings

俺はこの壊れたものたちを直すだろうし、お前の壊れた翼を直すだろう

And make sure everything's alright (It's alright, it's alright)

そして全て大丈夫だって確かめる(大丈夫だ)

My pressure on your hips, sinking my fingertips

お前の尻にのしかかって指先を埋めている

Into every inch of you 'cause I know that's what you want me to do

お前の中に一インチずつ入って、だって分かってる、それがお前の望みだろう

 

 

*take a toll onは直訳すると「通行料を取る」で、「損害を与える」「悪影響を及ぼす」という意味でも使われるそうです。

*彼女にとっては遊びの付き合いだったけど、俺にとっては愛だった、みたいな感じだろうか?

*途中で「she」「her」だったのが「you」になるんですが、この時だけ彼女が帰ってきて目の前にいて、結局同じこと繰り返してて、みたいな感じに思えます。最終的にはまた捨てられるんだね、きっと。

*しかしこんなことあるのかなぁ。逆に男の願望じゃねーの、って感すらあるのですが…。

 

 

意訳

 

舞い上がってたから気付かなかった

あいつの目の中にあったのは燃え上がる欲望だけで

俺の頭はめちゃくちゃだったってことに

あいつは別れを囁いて飛行機に乗り

そしてもう二度と戻らない

でも俺の心の中にずっと居座ってる

 

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛が壊れるのが分かった

俺に何ができる? もう別れを告げることさえできないのに

 

あいつの欲望を満たすのに必死だった

毎晩底なしで、「もっと」ってねだられて

本当にきつかった

その間もずっとただの遊びだってふりをして

あいつと同じ気持ちみたいに見せかけて

終わったらポイ捨てで用なしかよ

分かってる

 

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛が壊れるのが分かった

俺に何ができる? もう別れを告げることさえできないのに

 

お前が望むなら元通りにやるし、傷ついたなら慰めてやるよ

全部大丈夫だから(大丈夫)

お前の体に覆いかぶさって指先を埋めてく

少しずつ中に入って、だって分かってる、お前が俺に望むのはそれだけだろ

 

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛が壊れるのが分かった

俺に何ができる? もう別れを告げることさえできないのに

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛が壊れるのが分かった

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

 

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛が壊れるのが分かった

俺に何ができる? もう別れを告げることさえできないのに

この愛は俺をずたずたにした

あいつは前にも何度もさよならを言ったよ

目の前で愛は壊れていったんだ…

 

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「短歌と俳句の五十番勝負」感想20.放射能

「短歌と俳句の五十番勝負」 感想の注意書きです。

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放射能を表す単位ベクレルの和名すなわち「壊変毎秒」 (穂村弘

 

 「放射能」、というのはRadioactivityのことで、簡単に言うと「放射線を出す能力」のことを表す言葉です。

 基本的には題詠ってどんな題を与えられてもそれなりに詠むのがプロなんでしょうが、お題として、この言葉はどうかなぁ、という気もします。「放射線」とか、そのものずばり「原発」とかの方がよかったのでは。俳句の方は「放射能浴びたる」という表現を使っていますが、「浴びる」のは「放射能」ではなくて「放射線」ですよね。短歌の方は、言葉の定義に忠実に詠もうとしたあまり、あんまり内容のない歌になっている気がする。確かに「壊変毎秒」という言葉のインパクトはすごいですが、そのまんまですからね。しかも「ただごと歌」という完成度でもないし。なんか、「放射能」という言葉の意味が分からなくてググってWikipediaに書いてあることをそのまま歌にしたのかなあ、という感じがします。その点はまだ俳句の方が文学的な完成度は高いかもしれません。

 題を出しているのは相馬市議会議員、東北お遍路プロジェクト理事長、とのことなので、やっぱり東日本大震災原発事故、というあたりを想定したお題だと思うのですが、「放射性物質」でも「放射線」でも「原発」でもなくて「放射能」(「放射線を出す能力」)が題だとちょっと社会詠まで結び付けづらいし、逆に出題者はこれらそれぞれの単語の意味の違いを分かった上でこの題を出しているのだろうか、という疑問も生じます。もし社会詠として詠むとしたら、今まで無害だったものが放射能を持たされ、放射性物質として取り扱われるようになった、という視点でしょうか。

 

 この本の題詠をずっと読んできて一番題をうまく活かせてないなって思ったのがこの「放射能」で、

 

アトミック・ボムの爆心地点にてはだかで石鹸剥いている夜 (穂村弘

 

を思い出してしまい、単に穂村弘が社会詠に不向きなのか、題がいまいちなのか、どっちだろう、と考えてしまった。まあこの短歌がすごくいいって思う人もいるかもしれないので、これは私の勝手な感じ方ですけど。このお題でむちゃくちゃいい感じの短歌あったら知りたいのでぜひ教えてください。

 

 

五千年夜を照らすか放射能持ちて時計のほのかなひかり (yuifall)

 

「短歌と俳句の五十番勝負」感想19.四十八

「短歌と俳句の五十番勝負」 感想の注意書きです。

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角落ちて四十八滝鳴りやまず (堀本祐樹)

 

 四十八、でググると真っ先に出てくるのが相撲の「四十八手」です。他にも「四十八滝」「四十八願」などあるそうで、花札も48枚だとか。ここでは「四十八滝」がモチーフとして使われていますが、「鳴りやまず」と聴覚優位の描写がされています。滝って確かに音すごいよなと思ったのですが、その前にビジュアルの迫力があるので、なぜ音なんだろうと思ったら、エッセイで「夜の滝である」ことが記載されています。

 このストーリー、青春っぽくてよかったです。大学時代に、高校の時の友達と那智の滝を見に行ったエピソードなのですが、冒頭に

 

(前略)それで和歌山市から那智勝浦に向けて夜中の道を車二台で南下していった。カーステレオからはclassの「夏の日の1993」とかWANDSの「愛を語るより口づけをかわそう」とかZARDの「揺れる想い」とかが流れていた。曲名を並べるだけで恥ずかしいくらい典型的な当時の大学生である。

 

とあります。こういうの、曲名を自分の時代のものに変えて当てはめてみるとどの時代の人であっても共感できそうです。「夜中の道を向かう」というあたりも大学生っぽくてよいです。実際辿り着いたのは深夜だったようですが、

 

 僕はそれでも那智の滝をひと目見たかったので、飛瀧神社の鳥居の前に立った。すると、鳥居の奥の真闇の向こうから、両耳を押しつぶすような、ごうおおおおおおおおおという凄まじい水の音がどよめき迫ってきた。僕は恐怖で一歩も境内に入れなかった。御神体である一の滝の爆音に気圧されたのである。

 

と書かれています。夜中に滝を見に来て爆音におののき、「御神体に気圧される」というエピソード素敵ですね。夜中だからこそ、目で見るインパクトよりも音の迫力がぐっと強く迫って来る感じがします。

 冒頭の「角落ちて」は春に鹿の角が生え変わる意の季語だそうです。俳句で題詠って、お題も季語も入れて十七文字だから縛りがきついなあと改めて思いました。こうやってびしっと形にしてくるの、すごいですね。

 

 ちなみに穂村は「AKB48」で詠んでます。四十八というお題でそう来るとは思わなかったのでびっくりしました。このお題を出しているのは道尾秀介という作家の人で、ググってみたらすごい売れっ子でした。名前ピンと来なかったのですが(申し訳ない…)、そういえば『向日葵の咲かない夏』読んだことあるような気がする。

 

 

医師として四十八年あやまちがなかったはずはなかっただろう (yuifall)