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桜前線開架宣言-笹井宏之 感想

左右社 出版 山田航編著 「桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

笹井宏之

 

 前にも書いたんですが、この人の歌集、本当に感動しました。なぜなのか説明できない…。だって、読んでもよく意味分かんないんですよ。なのにめちゃくちゃ胸に響くの。

 

あまがえる進化史上でお前らと別れた朝の雨が降ってる

 

なんてさ、あまがえるとどのくらいDNA共通してるのかな…、いつの雨だろう…、って太古に思いを馳せました。あまがえるの声が聞こえる雨の朝だったんだろうけど、異様に胸がときめきます。

 

この森で軍手を売って暮らしたい まちがえて図書館を建てたい

 

音速はたいへんでしょう 音速でわざわざありがとう、断末魔

 

とか、とにかく全部好き。つっこみどころ満載なのですが、ボケっていうよりも天然みたいな…、何か、すごい愛おしい気がするんですよ。ああ、軍手を売って暮らしたかったのにまちがえて図書館が建っちゃったんだね、かわいいね、きみ…みたいな…。なんで私はBLの攻キャラみたいになってんだ(笑)。

 

 解説には

 

 彼の歌を読もうとしている読者も、何も深く考えないで心を預けて楽しむのがいい。それが最も彼の魂に近いのだ。

 

とあり、分からなくても愛してしまっていいんだなって思いました。人はよく知らない相手のことを好きになるんですよね。

 

 

こんにちは星のスライス さようなら赤血球の新生児たち (yuifall)

ビル風を恨んだこともありました懐かしいとは思いませんが (yuifall)

 

 

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