北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。
水原紫苑②
白鳥とくちなは愛しあふこゑを聴きたるのちにみづは滅びむ
今回は鳥シリーズです。「白鳥」と「くちなは(蛇)」愛し合うの?そして「みづは滅び」ちゃうの??マジで言ってることがすごいし難解だよなーと私は思うのですが、解説には
水原の歌は現代短歌特有のファジーなところはあまりなく、イメージが堅固でくっきりしている。(中略)完成度の高いものはむしろシンプルであり難解ではない。
と書いてあり、まじかー…って思いました…。短歌界マジで沼だわ…。これが難解じゃないとか…。
死ぬるまで愛しあふ鳥 死を超えて愛しあふ鳥白ふかきいづれ
この歌、なんとなく、生物の種類によって一夫多妻とか一夫一妻とか年によってパートナーを変えるとかそういう生殖の方法が決まってる、みたいなのを連想しました。白鳥は一生同じパートナーと添い遂げて、オシドリは毎年パートナーを変える、みたいな。
「白ふかきいづれ」ってどういうことなのかなぁ。「死ぬまで愛し合う」と「死を超えて愛し合う」が対比されちゃうの?「死を超えて」の圧勝というわけではないのでしょうか。
くちづけの深さをおもひいづるとき雲雀よ雲雀そらを憎めよ
これも、分からん…。でもなー、分からないのはこの人の歌に限ったことじゃないんですよ(笑)。現代短歌を色々読んできて思ったのは、分かる歌の方が少ないんですよ!でも分かんなくても好きになるの。恋ってそういうことなの♡
さざめきに手を浸しゐればぬるき血の温度と触るる沁むやふなあを (yuifall)
定めなど知らずに死ぬるものなれば雲雀となりて空を切り裂く (yuifall)
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