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短歌タイムカプセル-水原紫苑 感想

書肆侃侃房 出版 東直子佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 水原紫苑

 

あしひきの山百合あゆみいづるかたかがやきゐたり死者の学校

 

 これは何となくお墓なのかな、と思ったのですが、「山百合」「学校」という言葉からは若い女性が連想され、ちょっと怖いような感じを受けました。

 このアンソロジーに載っている20首、どれも私にはちょっと難解です。。「ミルク」「鐘」「純潔」「奇蹟」「教会」「尼僧」「合唱」などの単語からはキリスト教の教会が連想されるのですが、

 

ふり向けば椿は未だ咲きてをり純潔といふ奇蹟を信ず

 

これとか、聖母マリアかな?と思いきや歌集のタイトルを見ると『くわんおん(観音)』であり、仏教なのか…、と…。分からん…。文学にも宗教にも全く詳しくない私にはちょっと全体に難解すぎます。言葉が綺麗なのはすごく分かるので、世界観を共有できるかどうかなのかなぁという気もする。こういう系統の歌に傾倒する気持ちは分かりますし(なんか駄洒落みたいになってしまった…)。

 

 この本には載っていないのですが、この人の歌だと

 

われらかつて魚なりし頃かたらひし藻の蔭に似るゆふぐれ来たる

 

がすごく好きです。

 

 

罪深き午睡もありて我のみが我を責めをり春の病室 (yuifall)

 

 

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