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現代短歌最前線-渡辺松男 感想1

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

渡辺松男

 

広辞苑開かれずある幾週を「摩耶」も「浄飯王」も生き埋め

 

 この歌面白いー。「摩耶」も「浄飯王」も生き埋めか…。こんな単語、広辞苑開いたとしても一生見なさそうです。これを機にこのような単語を私の目に触れさせてくれてありがとうございますとお礼を言いたいです(笑)。

 この人の歌、全体的に意味がよく分からないのですがなんとなく好きです。こういう感想多すぎだな(笑)。

 

精神現象学』的巨大ビルを染め真鍮色の日は落ちてゆく

 

 これも面白い!『精神現象学』的巨大ビル!『精神現象学』全然分かんないけどこのビルのイメージはなんとなく分かるような気がしますが言葉で説明できない。

 

白鳥はふっくらと陽にふくらみぬ ありがとういつも見えないあなた

 

 これはかわいい。この「見えないあなた」ってなにものだろうか。白鳥を陽の下にふくらませる何か。「ふっくらと」って表現が…。白鳥で、あったかくて、ふっくらしてて、ありがとうなのね。雪舟えまの

 

傘にうつくしいかたつむりをつけてきみと地球の朝を歩めり

 

を思い出した。この人の歌、すごい硬質なものもあるし、

 

平原にぽつんぽつんとあることの泣きたいような男の乳首

 

は、しんくわの

 

シャツに触れる乳首が痛く、男子として男子として泣いてしまいそうだ

 

を思い出させるし、他にも『桜前線開架宣言』で紹介した様々な若い歌人の作品に渡辺松男っぽい歌が見られ、その影響がうかがわれます。

 というか渡辺松男の作風が全く読めません!雪舟えまっぽい歌としんくわっぽい歌が両方あるんですよ!しかもそれだけじゃないですからね!かつ、巻末のエッセイが全くつかみどころがなく(エッセイではなくフィクションだし)、謎の存在です。

 

 

アドラー』と『引き寄せ』並びゐる書棚心理学とふ学問もある (yuifall)

恋愛と神経強迫障害は生化学的に同一 らしい (yuifall)

 

 

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