書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
<女は大地>かかる矜持のつまらなさ昼さくら湯はさやさやと澄み
女は大地になったり器になったり海になったり港になったりしますが、別にどれでもないしまあ勝手に言ってれば、みたいな時ありますよね。そんな人類の歴史的なDNA的な何かを背負って生きてるわけじゃないし。そして自分自身ですら、特に血脈を繋いでいく必要があるような存在でもないし。私がいなくても私が命を繋がなくても何も変わらないけどさくら湯を飲んでるという情景を思います。
ただ一方でそうは思いながらも
食べさせたものから出来てゐる息子駅に送りて申し訳なし
という歌からは、息子に3食バランス取れた食事をさせないとという母ならではの焦燥を感じます。産んでしまったからには育てなきゃないもんなぁ。自分が食べさせたもので人間が作られてくっていうのはちょっと怖い感じがしますね。スーパーサイズミーっていう映画あったなー、そういえば。
時間なくて適当なもの持たせて駅に送ったシーンなのかなぁ。でも子供も高校生くらいになるとその辺で適当に買い食いとかしてますよね。高校の時放課後に友達と普通にマクドナルドとかドトールとかミスドとかコンビニ(おでんとか肉まん)で買い食いしてたわ。今考えると信じられない…。昼食と夕食の間にそんなに食べられない…!
あなたにも見せてあげたい生命の源の持つ薄気味悪さ (yuifall)
形而上的愛だけで育つなら腹いっぱいの実在をやる (yuifall)
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