書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
三原由起子
常磐線に乗るたび想う人のいてもう眺めることのできない景色
福島県出身の方です。「震度を探る」「脱原発デモ」「復興」「ふくしま」などの言葉が使われ、ふるさとへの想いが歌われています。
二年経て浪江の街を散歩するGoogleストリートビューを駆使して
なんか、ああ、分かるな、と思いました。浪江町出身かどうかは定かでないですが、もう訪ねることのできない街をGoogleストリートビューで訪れる気持ち。でも、それはもうあの頃のふるさとじゃないんですよね。
ふるさとは小分けにされて真っ黒な袋の中で燃やされるのを待つ
とか、瓦礫を集めて処理して、その先にしか復興はないんだ、って思っていても、すごくつらい気持ちになりますよね。
繋がった瞬間切れた3月の電話番号今はもうない (yuifall)
「大丈夫か」叫んだ声が宙に浮く あんなに愛した海だったのに (yuifall)