書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
村木道彦
月面に脚が降り立つそのときもわれらは愛し愛されたきを
ロマンチックですね。アポロ11号の月面着陸ですね。1969年7月24日かー。そういえば去年50周年って言っていたような。俵万智の「あなたと読む恋の歌百首」でも紹介されていて、
「○○そのときもわれらは愛し愛されたきを」、あなたなら何を入れますか。
と書かれていましたが、世はコロナウイルス感染症が吹き荒れ、愛し愛されるどころか会うことさえもままならない感じです。
「TOKYOにCOVID-19跋扈する今は会わずに距離置きましょう」って感じです。
*緊急事態宣言中に書いたのですが…。今はGO TOで会えるのかしら(笑)?
するだろう ぼくをすてたるものがたりマシュマロくちにほおばりながら
これもわりと有名な歌かなーと思います。男の人がイメージする女の子のこういう甘くてかわいい残酷さが好きです。この女の子がマシュマロのイメージだったんだろうな。野口あや子の「マカロン」に比べると可塑性が高そうなあたりが、また絶妙です。男の子目線って感じ。まー単にこの歌詠んだ当時マカロンなんつーハイカラなもんは存在しなかったのかもしれませんが(笑)。
あとは
おお! そらの晴れとねぐせのその髪のうしろあたまのおとこともだち
が面白くて好き(笑)。
ここは檻広い檻だよ歩いても海に行けない、きみに会えない (yuifall)
ずるいからきみはかわいい目の前の舌が何光年も遠いよ (yuifall)