書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
五島諭
午後5時に5キロの米を買いに出てどこかにきみはいないだろうか
栗の花蹴散らしながら行く道のどこかにきみはいないだろうか
この2つの歌、後半(下の句)一緒なのに全然違う印象を受けて面白いです。
午後5時にお米を買いに行く方は、なんというか、スーパーとかどっか近所って感じで、近所に好きな子が住んでて、この辺で会えないかなーみたいな雰囲気を感じました。
一方で栗の花の方は、まだ会ったことのない誰かに会いたい、みたいな、ここで運命の出会いがないだろうか、っていう空気感です。下の句が同じなのに全く違う歌になって面白いなと感じました。この人の歌のリズム感はちょっと不思議な感じで好きです。
子供用自転車とてもかわいいね、子供用自転車はよいもの
とか。よく分かんないけど納得してしまう(笑)。
学区外行けないままの恋だった 見つけてほしい、ここにいるのよ (yuifall)
傘の上から傘さしかけたくなるよ黄色い傘の子 (たぶん小1) (yuifall)