書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
ほうたるのひかり追いつつ聞くときにルシフェラーゼは女の名前
この人は農学博士で細胞生物学研究者のようです。河野裕子と永田和宏の娘だよね。文学と科学が常に間近にある環境で育つってどういう感じなんだろう。こういう歌ができるんですね。ルシフェラーゼは女の名前か…。面白いな。シロガネーゼみたいな感じか(笑)?
抗体用のウサギに草を食ませいき戻らぬ日々とはこういうことだ
これは父・永田和宏の
採血の終わりしウサギが量感ほのぼのとして窓辺にありし
の本歌取り?とか一瞬思ったのですが、実験用のウサギ繋がりなだけですね。。抗体を作ったことがないので作り方分からないのですが、やっぱり殺してしまうのかな。それとも単純に、実験系は始めてしまったらもう突き進むしかないということ?「戻らぬ日々」に研究者としての心の痛みのようなものを感じました。
デートよりpunctualに会っているクリーンベンチで癌細胞に (yuifall)
癒合するFISH検査の輝きに魚群探知機思ひ出づるも (yuifall)