いろいろ感想を書いてみるブログ

短歌と洋楽和訳メインのブログで、海外ドラマ感想もあります

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ぼくの短歌ノート-「平仮名の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 平仮名の歌 この章は、 なぐるおやけるおとこらのいないことひとりぼっちでねむるしあわせ (つきの) がすごいなと思いました。漢字にしちゃうと 殴る親蹴る男らのいな…

ぼくの短歌ノート-「永遠の顔」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 永遠の顔 「永遠」という言葉はうっかり手軽に使いがちですが、こうやってテーマとして取り上げられるとうーん…、ってなっちゃうのは、やっぱりどこかリアルじゃないっ…

ぼくの短歌ノート-「ミクロの世界 時間編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ミクロの世界 時間編 時間的なミクロ、と言われると思い浮かぶ本が2冊あって、1冊目はマイケル・ルイスの『フラッシュ・ボーイズ』です。これは金融市場における超高速…

ぼくの短歌ノート-「ミクロの世界 空間編」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ミクロの世界 空間編 この「ミクロ」シリーズ(今回の「空間」と次回の「時間」)は、着眼点としてはすごく面白い!と思うのですけど、解説についてはどうも承服しかね…

ぼくの短歌ノート-「貼紙や看板の歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 貼紙や看板の歌 「軽井沢に跳梁跋扈する悪質な猿の特定が急がれます」とぞ (花山多佳子) って面白かった。だって、ほぼ全部貼紙かなんかの文章ですよ?そんで「軽井沢…

Barely Breathing (Duncan Sheik) 和訳

洋楽和訳の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com Barely Breathing (Duncan Sheik) 作詞:SHEIK DUNCAN 作曲:SHEIK DUNCAN www.youtube.com I know what you're doing I see it all too clear I only taste the saline When I kiss away your tears You rea…

ぼくの短歌ノート-「暗示」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 暗示 孫を蠅に置き換えて詠むってすごいよなぁ…。蠅なんて思いもよらないもん…。 この回も面白いです。「暗示」なので、解説と私の受け止め方が違ってたりして面白かっ…

ぼくの短歌ノート-「ドラマ化の凄み」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ドラマ化の凄み この章は大西民子特集なのですが、この人といえば かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は (大西民子) のイメージだったので、 わが使…

ぼくの短歌ノート-「身も蓋もない歌」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 身も蓋もない歌 こういう「そのまんまやろ」シリーズの歌、面白いですよね…。特に今回は、雑誌の短歌欄に投稿されてきたというアマチュアの人の作品、 ハブられたイケて…

ぼくの短歌ノート-「感謝と肯定」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 感謝と肯定 これはある意味「素直」とか「身も蓋もない」の系列ですね。 座るとき立ち上がるとき歩くとき ありがとう足そして重力 (東直子) すべての今にイエスを告げ…

ぼくの短歌ノート-「システムへの抵抗」 感想

講談社 穂村弘 著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com システムへの抵抗 お一人様三点限りと言われても私は二点でピタリと止めた (田中澄子) パレードにミッキーマウスがいないから偽物みたいなロイヤルウェディング (鈴…

Cake By The Ocean (DNCE)-和訳

洋楽和訳の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com Cake By The Ocean (DNCE) 作詞:Robin Fredriksson, Mattias Larsson, Justin Tranter & Joe Jonas 作曲:Robin Fredriksson, Mattias Larsson, Justin Tranter & Joe Jonas www.youtube.com *すごく好き…

ぼくの短歌ノート-「生殖を巡って」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 生殖を巡って 生殖への畏怖、嫌悪、その忌避感への裏返しとしての「童貞性、処女性、同性愛性への憧憬」を詠った歌(解説より)が引かれています。それぞれの代表歌とし…

ぼくの短歌ノート-「美のメカニズム」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 美のメカニズム 解説に 我々が生きるためには、その前提としてまず生き延びる必要がある。だが、葛原妙子の歌には、このような現世の法則にたいする違和というか、そこ…

ぼくの短歌ノート-「今と永遠の通路」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 今と永遠の通路 写実を軸として発展してきた短歌の世界では、一首のなかで、特異点が発生する理由が現実に即したかたちで語られ、今の裂け目から永遠がのぞくプロセスが…

ぼくの短歌ノート-「ちやらちやらてふてふ」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com ちやらちやらてふてふ 旧仮名遣いの歌についてです。冒頭で 旧かながさまになりしは福田恆存まで丸谷でさへもちゃらちゃらくさく (小池光) とあって、現存の全ての作…

ぼくの短歌ノート-「窓の外」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 窓の外 「異変の予兆とその感受がある」作品集です。解説には 作中の<私>たちが「窓」や「ガラス」や「硝子」越しにみているのは外の風景ではない。現実の今の上に、ま…

ぼくの短歌ノート-「子供の言葉」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 子供の言葉 あー、老人の孫話うざいよなーとか、子育ての歌って素人が作ると子供ラブブログみたいになっちゃうよなーとか思いながら見てたのですが、めっちゃ笑った。 …

Rather Be (Clean Bandit ft. Jess Glynne) 和訳

洋楽和訳の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com Rather Be (Clean Bandit ft. Jess Glynne) 作詞:Jack Patterson, James Napier, Nicole Marshall, Grace Chatto 作曲:Jack Patterson, James Napier, Nicole Marshall, Grace Chatto www.youtube.com We…

ぼくの短歌ノート-「素直な歌」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 素直な歌 以前に「天然的傑作」という章があり、後から「身も蓋もない歌」という章もあるのですが、これも「そのまんま」系統のやつです。 奥村晃作はすごく有名な歌人…

ぼくの短歌ノート-「日付の歌」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 日付の歌 日付と言えば!これは忘れるわけにはいかないサラダ記念日! 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 (俵万智) 短歌に興味のない人だっ…

ぼくの短歌ノート-「画面のむこう側とこちら側 その2」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 画面のむこう側とこちら側 その2 現代に近づいてくるにつれて、テレビの向こうの世界は虚構、という感覚が逆に強まっていくのが面白いなと思いました。おおーすごい!か…

ぼくの短歌ノート-「画面のむこう側とこちら側 その1」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 画面のむこう側とこちら側 その1 2章に渡って特集されているのですが、映像作品が出たての頃と現代とでは感覚が違って面白いです。 うつくしきをとめの顔がわが顔の十数…

ぼくの短歌ノート-「内と外」感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 内と外 おー、いわゆるメタ的な作品ですね。読者への挑戦的なね(笑)。 「オレオレ」とまた電話あるは金持ちの様なわが名の所為なのだろう (大成金吾) 面白い!名前も…

ぼくの短歌ノート-「天然的傑作」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 天然的傑作 この章めちゃくちゃ面白かった。ってか、斎藤茂吉は天才だと思ったわ。こんな歌作ってたの知りませんでした。ごめんなさい(笑) 人間は予感なしに病むことあ…

Thinking Out Loud (Ed Sheeran) 和訳

洋楽和訳の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com Thinking Out Loud (Ed Sheeran) www.youtube.com 作詞:Ed Sheeran, Amy Wadge 作曲:Ed Sheeran, Amy Wadge When your legs don't work like they used to before And I can't sweep you off of your fee…

ぼくの短歌ノート-「意味とリズム その2」感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 意味とリズム その2 こういう系の崩し方好き!最初定型なのにだんだん逸脱してくるパターン 銀杏が傘にぼとぼと降つてきて夜道なり夜道なりどこまでも夜道 (小池光) …

ぼくの短歌ノート-「意味とリズム その1」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 意味とリズム その1 この章は短歌が一首しか引用されていないのですが面白いです。 草つぱらに宮殿のごときが出現しそれがなにかといへばトイレ (小池光) この歌面白…

ぼくの短歌ノート-「するときは球体関節」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com するときは球体関節 かといってこっち系統の歌も分かるかって言ったら微妙…。てかこの章の感想、色々考えてたらウザいくらい長くなりました。。 したあとの朝日はだるい…