講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。
天然的傑作
この章めちゃくちゃ面白かった。ってか、斎藤茂吉は天才だと思ったわ。こんな歌作ってたの知りませんでした。ごめんなさい(笑)
人間は予感なしに病むことあり癒れば(なほれば)楽しなほらねばこまる (斎藤茂吉)
円柱の下ゆく僧侶まだ若くこれより先きいろいろの事があるらむ (斎藤茂吉)
って、面白すぎです。特に下のやつ、「これより先きいろいろの事があるらむ」って、そのまんまじゃん!そりゃそうだわ!これ読んでて病院の待合室で吹き出したわ!
あと新聞投稿のやつで
最期には納得できず死んで行く和牛たちよ今年は干支だ (二宮正博)
ってあって笑った。だから何だよ!干支だったからって何のなぐさめにもなってねえ!
面白いなぁ、みんな。こういう歌を見ていると心が明るくなりますね!そして今年丑年ですね!この投稿から12年経ってしまったということなのか…。
ところで、今までずっと最後に自分なりの作品を沿える形式でやってきましたが、今回のテーマほど無理って思ったものはありません…。だって「天然的傑作」ですよ…。そもそも天然なんて言われることはほぼないし、傑作なんて作れたら歌人になってるっつうの。斎藤茂吉にはなれないっつうの。
というわけで、いわゆる「そりゃあそうだろ」歌を作ったのですが、自らを「天然」であるともこの作品を「傑作」とも全く、これっぽっちも、思っていないことをご理解いただけますようどうぞよろしくお願いいたします。
もう十日誰とも話していませんが口は必要(食事のために) (yuifall)