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ぼくの短歌ノート-「画面のむこう側とこちら側 その1」 感想

講談社 穂村 弘著 「ぼくの短歌ノート」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 画面のむこう側とこちら側 その1

 

 2章に渡って特集されているのですが、映像作品が出たての頃と現代とでは感覚が違って面白いです。

 

うつくしきをとめの顔がわが顔の十数倍になりて映りぬ (斎藤茂吉

 

なんて爆笑した。映画!身も蓋もねえ!うつくしきをとめの顔なのにゴジラ感すごい!この解説も面白くて、

 

今どき、小学生でも映画の登場人物をみて、大きいなあ、とは云わないだろう。

 

って。ですよねー(笑)。

 

テレビジョン遠き革命を映す夜その明滅にひとときは棲む (加藤治郎

 

くらいになると、理解できる感覚です。でもどうしても、こういう「テレビの向こうで起きてる事件とテレビの前にいる私」系の歌とか詩とか文章って苦手なんだよな…。それに対してどう思えばいいのか、どう感じればいいのか、多分自分を責めてしまうからだと思うけど。戦場で写真を撮る行為についてとやかく言う的なさ。その場にいない人間がいったい是非を問えるのか?その革命について私は何を思えばいいんだろう、って苦しくなるので、あまり踏み込みたくない。というか、背景も知らずに発言をしたくないというのが正直な気持ちかもしれません。

 

 

げーのーじんほども知らないひとのこと愛しちゃうのか白黒写真 (yuifall)