書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
栗木京子
退屈をかくも素直に愛しゐし日々は還らず さよなら京都
解説文を読んで知ったのですが、京都で学生時代を過ごし、卒業で去る時の歌だそうです。ああー、これは青春の歌の中でもかなり上位で好きですね。やっぱり大学時代は特別だったもん。あの時の友達、恋人、遊び、部活とかバイト、などなど、すごい辛かったこともあったけど何でもめちゃくちゃ楽しかった。10代後半から20代前半の人生で一番きらきらしてた時期だし。あの頃が楽しい思い出で、私の人生にとってよかったって思います。午後まで寝たりただうろついたり本を読みまくったり寝ないで遊んだり、そういう退屈が好きだったよね。
あとこの人の歌では、
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日（ひとひ）我には一生（ひとよ）
が、何度読んでも完璧だなと思います。完璧な少女漫画の世界だよ。心に女子がいる人ならみんなこの歌を好きになるはず。ほんと、完璧です。
髪を解くその一瞬にきらめいた水飛沫だよとおい青春！ (yuifall)
