左右社 出版 山田航編著 「桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表」 感想の注意書きです。
堂園昌彦
言葉が美しいです。なんかね、思い出の美しさみたいな美しさです。解説には
クラシックな季節感だったり和風なモチーフだったり、意外と日本的
とあるのでそう感じるのかな。北原白秋に近い、ともありますね。現実の美とも違うんだけど、空想でもない、やっぱり、美化された記憶の美しさという感じがします。
秋茄子を両手に乗せて光らせてどうして死ぬんだろう僕たちは
って言われちゃうとねー。どうして死ぬんでしょうね…。生きてるからだと思うけどね…。なんか絵を想像するとちょっと面白いんですけど、笑っちゃいけないシリアス感がありますね…。
しかし、これって、吉川宏志の
死ぬことを考えながら人は死ぬ茄子の花咲くしずかな日照り
を意識してるのかな?関係ないのかな?
その細い咽喉を嗄らせばあらわれる石楠花の燃え落ちるイメージ
とか、美しくもエロティックですね。女の人(美人ね)が白い喉をのけぞらせてる雰囲気です。細い咽喉を嗄らすって、風邪とかカラオケとかではなかろう笑。そして「燃え落ちるイメージ」って言われるとなんとなくPenicillinの『ロマンス』思い浮かべちゃいますね笑。美しい君に遊ぶイメージ。
剥き出しの咽喉掻き切らば石楠花は狂い咲くかもこゝろのごとく (yuifall)