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読書日記 2024年12月11-17日

 ついに2024年最後の1週間に入ってしまいました。今まで自分がどれくらい本読んでるのか数えたことなかったのですが、こうして数えてみると600冊行ってないですね。漫画やラノベ含めても1日2冊には全然届かないのでこんなもんかぁ、と思いました。まあROMアカでpixivに入り浸って二次も読んでるしここには載せてないけど仕事関係の本や雑誌も読んでるので実質もう少し読書量は多いのかもしれませんが…。

 でも冊数数え出すと気になってよくないですね。2025年の抱負としては、長いのと内容が難しいので読み切れずにいる本(吉本隆明の『言語にとって美とは何か』など)もゆっくり読みたいし、歌集や仕事関連の本も結構積んでるので、どっちかいうともっとペース落として読書しようかなと思いました。

 

 余談ですがpixivの年間活動レポート(2024年)なるものを見てみたら、12月24日の時点で読んだ小説の文字数は22673676文字、作品を見た回数2512回、イラスト・マンガ作品を見た回数2990回だったので、合わせておよそ5500件の作品を閲覧したことになります。どんだけpixivに入り浸ってんのか自分でもびっくりしたわ。なお他に薄い本を買って読んでもいます。こっちはそんなペース落としたくはないけど新しいジャンルに沼りたくもないジレンマが…。

 

2024年12月11-17日

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『ロンドン謎解き結婚相談所』

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『王女に捧ぐ身辺調査』

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『疑惑の入会者』

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『ワインレッドの追跡者』

サイモン・シン、エツァート・エルンスト(青木薫訳)『代替医療解剖』

 

以下コメント・ネタバレあり

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』

 デビュー作のようです。有名だけど読んだことなかったのですが、オーデュボンって『アメリカの鳥類』の人か。あの図鑑の絵、ロンドンの自然史博物館で見たことがあります。小説の内容があまりにもパーソンオブインタレストでびっくりしました。未来を予知できるカカシ、足を引きずって歩く鳥好きの男、そして謎の美形の殺し屋…。2000年の小説らしいです。ジョナサン・ノーラン伊坂幸太郎知ってたのかと疑うレベルです。

 伊坂作品に時折出てくる胸糞悪い悪役に久しぶりに会って胸糞悪かったです。個人的にはあんなレベルの終わりじゃ許せないんですが…。最後“欠けていたもの”が現れて島はどうなってしまうのだろうか。現実と連結してしまうの?

 

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『ロンドン謎解き結婚相談所』

 終戦後のロンドンを舞台に、かつて情報部で働いていたアイリスと上流階級の寡婦グウェンが開く結婚相談所で事件が起きて…というミステリでした。主役2人が最高にかわいくて、もっと読みたい!ってなった。女同士のバディものも大好きです。早速2巻から4巻(最新作)まで買いました。

 

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『王女に捧ぐ身辺調査』

 シリーズ立て続けに読む。これは亡きエリザベス女王が王女だった時代の結婚にまつわる話でした。まだエリザベス女王もフィリップ王配もご存命の時に書かれた小説だったらしく、こんな話書いていいのか…?とかどうやってオチつけるの?ってドキドキしながら読みましたが、最終的には謎は全て解けて丸く収まりました。解説によると、エリザベス女王が登場するフィクションってそれなりにたくさんあるみたいです。しかし、天皇陛下のご結婚にまつわるこれと同じネタは、たとえ大団円であっても日本ではちょっと無理だろうな…と思いながら読みました。

 

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『疑惑の入会者』

 今度はアフリカ系の男性が登場します。当時の人種差別って今とは比べ物にならないレベルだろうからなぁ…。同じ白人同士ですら階級差別がすごいですし。主人公の一人グウェンは数人の男性に思いを寄せられたりしてますが、いずれも階級差があって一体どうなるのだろうと思います。それにしても会話のテンポがよくて、イギリス!って感じの言い回しが効いていて面白いです。作者アメリカ人らしいですけどね。

 

・アリスン・モントクレア(山田久美子訳)『ワインレッドの追跡者』

 アイリスの華やかな恋愛模様がここで色々とごちゃごちゃします。その辺解説でいい感じに突っ込まれてて笑いました。どの男も微妙なんだよなー。とりあえず既婚者はもうやめとけって感じですね。まぁでもどんなに男性関係で揉めても、主役2人が仲良くしてれば私は満足なんで…。バディものってそういうとこ好きです。

 

サイモン・シン、エツァート・エルンスト(青木薫訳)『代替医療解剖』

 鍼、ホメオパシーカイロプラクティック、ハーブ療法などについて科学的に解析し、効果のあるなしを検討した論文をまとめた本です。まあ、案の定どれも効果はないんですけど、こういう治療法について二重盲検とかシステマティックレビューとかメタアナリシスを用いて検討している論文がこれほどたくさんあるということを知ってびっくりしました。自分自身もかつて色々体調で悩んでた時に漢方薬局行って煎じ薬飲んでたことがあるのでこういうのに頼っちゃう気持ちは分からなくもないのですが、結局その漢方で肝機能障害出てやめたんだよなー。しかもそれが分かったのはたまたま普通の病院で血液検査受けたからで、それなかったら多分気づかなかったし(症状出ないので)。結局、そういう自然派医療って有効成分以外の成分もたくさん含まれてるし、副作用には無頓着だし、客観的なデータでフォローアップもしてくれないのでかえって体によくないということが身に染みて分かりました。漢方飲みたかったら普通に病院行ってツムラの〇番とか処方してもらう方が効き目も有効成分もはっきりしてるし経過も見てもらえるし保険もきくのでよっぽどいいと思います。

 

 自然なものが良いとはかぎらず、自然でないから悪いともいえない。自然界には、ヒ素コブラの毒、放射性元素地震、エボラ・ウイルスなどが存在しているが、ワクチン、眼鏡、人工股関節などはすべて人間が作ったものである。『メディカル・モニター』誌の言葉を借りれば、「自然は公正で、流行病が広がるときも、健康な赤ん坊が生まれるときも、あざやかに、そして無情に仕事をこなす」

 

という部分が笑えたし心に残りました。「自然」「伝統」「全体論的」(普通の医療よりも全人的に治療してくれるという考え)という言葉を振りかざす代替医療の危険性について知ったというか、知ったわけじゃないな。改めてこりゃダメだと思ったという感じでしょうか。

 てか「自然派」を名乗る人々がXやYoutubeに生息してんのマジ意味分かんないんだよな。自然信仰するんだったらアーミッシュみたいに暮らせばいいじゃんって思うのにスマホやPCはOKなんでしょ?スマホなんて不自然極まりない人工物だし身体にも脳にも精神にも悪そうですけどね。電波とブルーライトとゴミ情報を発してますしね。ワクチンはダメとして、眼鏡やコンタクトはいいのか?テレビや電子レンジは?水道水は? ユニセフとかに寄付してると「アフリカではワクチンがなく上下水道も整備されておらず不衛生な環境で子どもの命が失われていて…(だからもっと寄付してね)」みたいな広報がよく届きますが、自然に生きるってこういうことだよなと思ってしまう。

 最後、他の細々した代替医療についても書かれていますが(指圧、アロマテラピー、ヒーリング、吸い玉、腸内洗浄等)、「デトックス」の項目で「患者から除去されていくのは、たいていはお金だけだろう」と書かれてて笑った。私はこういう一言を読みたくて翻訳モノを読んでいるといっても過言ではない。