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現代歌人ファイル その80-柴田瞳 感想

山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

柴田瞳 

bokutachi.hatenadiary.jp

オレンジに塗り潰される君の地図の「果樹園」の記号になりたかった日

 

あの曲がミリオンセラーになったなら百万分の二は我と君

 

 かわいい♡高校から作歌をしているそうで、学生時代の歌だそうです。1979年生まれかぁ。「(おそらくCDが)ミリオンセラー」ってところに、この時代生まれの人の青春っぽさがあっていいなって思いました。今だったらどうなるのかなぁ。ダウンロード数?再生数?チャンネル登録数?「いいね」の数??どれもあんまりピンときません。

 

一度だけ触れた男の着メロはビタースイートサンバにしとけ

 

 そんなかわいかった女の子が社会人になるとこうなると…。解説に

 

しかし本当に柴田の独特の魅力が出てくるのは、成人以降のブラックユーモアあふれる歌のほうである。とりわけ社会人になってからの、労働をテーマにした歌などに毒は冴えわたる。

 

とあり、この毒成分こそがこの人の魅力のようです(笑)。ゆきずりの男の着メロか…。いや、番号交換してるんだからゆきずりではないのか。多分電話かかってきても出ないんだろうな(笑)。あー、この着メロは出なくていいやつ、みたいな。「着メロ」の時代感もすごいですが、今の10代の人たちって着信音を変えたりとかしてんのかな。もう電話とかほとんど使わないのかも。

 ところで「ビタースイートサンバ」知らなかったのでググったら、オールナイトニッポンのテーマ曲らしいです。

 

つないだ手いつか手錠に変わってもいいと思っている月の下

 

 表題作ともなった連作「月は燃え出しそうなオレンジ」は弟を溺愛する姉を主体としている。姉弟の関係に闖入者として現れる「君」との関係が重要なファクターとなっているが、連作全体に張り付くかすかな禁断の香りが魅力である。

 

と解説にあります。この3人はどういう関係性なんだろうか?弟はあくまで「弟」で「君」が恋人なのか、2人の男という位置づけなのか、「君」は単なる第三者であって恋愛関係にはないのか…。歌集読めよって話ですけど…。

 この歌の「つないだ手」は、誰と誰の手なんだろうな。「手錠」からは禁断の関係が示唆されているようにも思われるので姉と弟なのかもしれませんが、この言葉の危うさからは、弟にせよ誰にせよ「つないだ手」の相手はまだ子供なのではないかというように感じました。未成年者略取的な…。あなたと一緒にいられるのなら犯罪者になってもいい的な…(しかしお前はよくても相手はいいのかという問題はありますが…)。

 そういえば大学時代、18歳の頃、22歳の人と自転車2人乗りしてて(今思えば軽犯罪ですがゆずの『夏色』でも歌詞になってるしもうしないので見逃してください…。調べてないけど多分時効だし…)、「このままどっか行っちゃったら俺、未成年者略取で捕まるかなー」とか冗談で言われたこと思い出しました。18歳と22歳の間って意外に高い壁があるんだなって思ってちょっとびっくりしたので印象に残ってます。多分、同じ18歳と言っても自分が高校生だったら(子供という自覚もあって)そこまでびっくりしなかったと思うのですが、大学生だったから驚いて印象に残ったのかも。ちなみに相手は別に恋人とかではなく、本当に下心もなにもなく、ただの友達です。もちろん略取はされてません(笑)。

 

 

剥きだしの無邪気さで愛を乞うきみの卑猥な語彙に負けるのが好き (yuifall)