書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
中山明
ひぐらしが鳴くまで きみに初めてのながい唇づけをしてしまふまで
ロマンチックですね!デートしてて、本当はずっとキスしたくて、いつならいいかなってどきどきしていて、夕方になってひぐらしが鳴き始める頃、ようやくそういう雰囲気に、みたいな…。
これは「初めての」は「唇づけ」にかかるのかしら、それとも「ながい」にかかるのかな。短いキスはしたことあったのかな。軽い気持ちじゃなくて、本当に好きなんだよって感じでいいな。ひぐらしが鳴いてて野外で「ながい唇づけ」をしてるんだから、ちょっと田舎というか人気のない場所なのかなって気がしてます。「してしまふ」んだから軽い感じじゃないだろうし、そうすると都会のど真ん中の公園とかそういう人目の多いところではなかろう(笑)。
わたくしはわたくしだけの河に行く ゆめのほとりのきみに逢ふため
これもロマンチックですね。七夕的な想像をしてしまいますね。
あたらしい蝉の抜け殻できるまでキスを続けていいよ このまま (yuifall)