「一首鑑賞」の注意書きです。
64.飴玉の包み紙をすてるまえに折りたたむひと そのくせつめたい
(北川草子)
マクドナルドで食事をするとき、食べ終わった後ハンバーガーの包み紙を折りたたむのですが、10代の頃の恋人に「すごい丁寧だね」と感心されたのか引かれたのか分からないようなトーンで言われたことをいつも思い出します。その上、レストランでナプキンを綺麗に折りたたむのはマナー違反だということも頭をよぎり、いつも「この包み紙…」、ってちょっと葛藤します。マクドナルドなのに。
鑑賞文には
少しどきっとさせられる。私にも飴の包み紙や個包装のクッキーの袋を折りたたむくせがあるからだ。時には、チョコレート菓子を包んでいる銀紙で鶴を折ったりもする。そんな手遊びをする人が気持ちの濃やかな人かと言えば、必ずしもそうではない。
とあります。
そうなんだよねー。包み紙を大事に扱うからって人格が優しいかって言われるとそういうわけではなく、「そのくせつめたい」がわさびみたいに効いてます。きっと私のことも「すてるまえに」丁寧に扱うのね、って雰囲気も漂っている。丁寧で、そのくせつめたいとなると全くとりつくしまもない感じですね。
標本を白衣の袖でぬぐうのは、そうだ、あなたの癖だったよね (yuifall)