「一首鑑賞」の注意書きです。
34.少しやさしくされると少し気になってしまう単純 靴下を脱ぐ
(虫武俊一)
光森裕樹はこの前後にも「靴下」の歌をいくつか紹介しています。この歌も気になりました。
これは、人の家に上がり込む時とか居酒屋で靴を脱ぐときとかに一緒に靴下も脱いでしまったのかな、って思いながら読んでたんですが、DNCEの”Toothbrush”という歌に
When you standing there in your underwear
And my T-shirt from the night before
With your messed up hair
And your feet still bare
Would you mind closing the bedroom door?
きみがそこに立ってる、下着に僕の夕べのTシャツを着て
髪はめちゃくちゃ、裸足のままで
寝室のドアを閉めてもらえる?
って歌詞があって、この曲だと「裸足」はほとんどプライベートな領域というか、下着レベルですよね。もしかしたらこの短歌でも、「靴下を脱ぐ」は自分をさらけ出してしまう、って意味なのかなってちょっと考えました。もちろん、靴を脱ぐ日本文化と靴を脱がない国文化の「靴下」の扱いの違いもありますが…。
なんでなんで君を見てると靴下を脱ぎたくなって困る 脱ぐね (増田静)
という歌も引用されており、
こちらはもっと直接的に「プライベート感」というか性愛の予感を感じさせます。
ところで私は靴下が大嫌いなので普段からあんまり履きません。なるべくサンダルでいる時間が長く続けばいいなーと思う夏の終わりは寂しいな…。
桜散るキャンパスきみはサンダルで言葉よりその指覚えてる (yuifall)