左右社 出版 山田航編著 「桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表」 感想の注意書きです。
岡野大嗣②
あとは「郊外」をテーマにした歌も多いですね。「イオンモール」「フードコート」「タイムセール」「塾とドラッグストアと家族葬館」みたいな。
村民が幸福になるイオンへの忠誠心の高い順から
とか、めちゃくちゃ分かるよな…。どこ行ってもイオンなんだもん…。イオンでこと足りるんだもん…。「下妻物語」(嶽本野ばら)思い出したわ…。「ジャスコだよ!」ってめっちゃ笑ったな。
「短歌タイムカプセル」の時も書いたのですが、この人のシリアスな目線と崩しの目線の混ざり具合がとてもツボで、
信じれば夢は叶うという夢を信じ続けた被害者の会
とか
若いとき買ってまでした苦労から発癌性が検出される
といった歌の毒、ブラックユーモアがたまりません。「信じれば夢は叶う」とか、「若いときの苦労は買ってでもしろ」とか、馬鹿馬鹿しいよな。それをさ、「そんな言葉クソだ」って言うんじゃなく、「発癌性」って言うのがめっちゃセンスいいなって思います。
バスタブのきみの黒髪一条は殺人事件の物証的だ (yuifall)
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