書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
岡野大嗣
もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい
あー、分かる。分かるよね。すごーーい昔になんか「2か月くらい、ジュリエットみたいに、死にたいよ」みたいな感じの(もう忘れた…) リリカルな詩を書いてた頃があるのですが(当時どこにも発表していないから黒歴史ではない!笑)、同じこと言ってんのに段違いに言葉のレベルが高くてひれ伏しました(笑)。
なんかもうしんどくてもう嫌だ!って時に、別にマジで死にたいわけじゃないんだけどとりあえずちょっと置いといて死んじゃいたいなーって思う時ありますよね。この短歌名言すぎる!「ほとぼりが冷めたあたりで」最高です。その通りだよね!分かる!ありがとう!この人の歌、めちゃくちゃ共感できるものが多いです。
アンソロジーの20首どれも好きなくらいだけど、
骨なしのチキンに骨が残っててそれを混入事象と呼ぶ日
のブラック感とかたまらんし、逆に
母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように
は胸がぎゅっとなるほど切なくなった。この人のシリアスと崩しの混じり方がとてもツボです。感想文、マジで内容すかすかですが(笑)、ぜひこの人の歌読んでみてください!
ところで私はこの人の歌好きで推しなのですが(笑)、「骨なしのチキン」の歌、めっちゃ面白い短歌あったし聞いて!ってリアル知人に話したら、「骨なしのチキンに骨があったら普通に混入事象なんじゃ?」みたいな、ポカーン…みたいなリアクションだったので、もしかするとツボにはまるかはまらないかで全然感じ方が違ってくるのかもしれません…。まあ、そんなこと言ったら誰の歌もそうなんですけど、私は好きです!
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*本歌取り
旅に病んで夢は枯野をかけ廻る (松尾芭蕉)
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