左右社 出版 山田航編著 「桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表」 感想の注意書きです。
光森裕樹
『短歌タイムカプセル』の時は子供を詠んだ歌がいいなーと思ったのですが、このアンソロジーには子供を詠む歌は入っていません。これってアンソロジーを組んだ人の好みなのかしら、それとも(『短歌タイムカプセル』の方が後だから)この時はまだ子育ての歌がなかったのかな、と考えました。アンソロジーって、編集する人の気持ちも混じってくるところが好きなんだよなー。こういう系統の歌を代表として選んだんだな、って。
今回は、青春っぽい歌がいいなって思いました。
われを成すみづのかつてを求めつつ午睡のなかに繰る雲図鑑
なんか、いいですよね!人間は60%水でできてて、雲から来たんだ、って。そっかー、そういうふうに考えたことなかったなぁ。好きです。
ゼブラゾーンはさみて人は並べられ神がはじめる黄昏のチェス
なんかも、いいですよね。雰囲気あるなー。解説には
世界を俯瞰してマクロで捉えているような空間把握がある。それがたまらなくクールで格好いい。
と書かれています。確かに、クール!偏見かもだけど、男性的なクールさだなと思いました。私、空間把握能力著しく低いもん…。
あとは
だとしてもきみが五月と呼ぶものが果たしてぼくにあつたかどうか
も好きだな。なんか寺山修司の『我れに五月を』思いだした。
本物の部品一つもないぼくは傘さしたまゝ隧道をゆく (yuifall)
SNPも苦い胃液も今すぐに二次元コードになればいいのに (yuifall)
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