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S6x07;Transitioning 感想②

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 この回のKlaine関係の感想については、正直なところ、某所で55000字以上も書き殴ったやつに私の思いの丈をぶちまけているので、わざわざそれを私の言葉でここに書くっていうのはものすごく野暮だし蛇足極まりないのですが、まあいつものごとくぐだぐだと長文を書いたので一応載せます。

 

 

 もうこの回は、とにかくデュエットからのブレインのキスが最高。これに尽きる。このシーンもう何回繰り返し見たか分からないくらい見まくりました。

 

 まず「Somebody Loves You」がいい!パートナー決めの後の会話から考えるとカートが選んだ曲?それとも2人で決めたのかな。「HOME」にまつわるパーティーに合う素敵な曲だし、いつでも君を大切に思ってる、僕がそばにいるよっていう2人の気持ちがめちゃくちゃ伝わってくるよー。原曲のPVだとパーティー風に歌ってるので(アーティ出てませんか??)ぎりぎり友情としても伝えられそうなラインで、でも途中で Why don't you come on over, Why don't you lay me down っていうちょっと色っぽい歌詞も入ってて、遠くにいてもいつも愛してる、っていう切ない気持ちが痛いほど伝わってくる曲でした。サントラ聴いててもいつもすごいときめきます。

 この曲って、後から知ったのですが、ゲイのカップルがサプライズプロポーズに使った動画が有名になって知られてるんですね。だからこそのチョイスなのかな。やっぱりカート選曲な気がします。デュエットの相手もずるして決めてるし、選曲もこれにして、どうにか僕の気持ちを分かって、みたいなさ…。相変わらず遠回しだけどさ…。

 歌ってる間ブレインがカートをずっと愛おしそうな目で見つめてるのもきゅんとしたよ…。S4のJust Can't Get Enough, White Christmas, (妄想シーンだけど)Come What Mayなどなど、二人が別れてる間に歌ったデュエットも全体的に好きです。やっぱ歌うと相性いいしこの人のこと好きだなーって思いが滲み出てる感じがして。

 実際デュエットした後2人の距離が近づくシーン多いよね。Just Can't Get Enoughの後はやっちゃうし(笑)、White Christmasの後はこれからも友達だって笑顔になるし、Somebody Loves Youの後は素直になってキスするし。でも、初めてのキスも初めての夜もデュエットの後とかじゃなく言葉で話してきちんと向き合ってきた2人だから、よりを戻すのに「歌じゃなくて話せよ」ってカロフスキーのアドバイスは適切なのかも(笑)。そんでスーは二人の距離を近づけたかったらエレベーターに閉じ込めるよりも一緒に歌わせた方がよかったよね(笑)。

 

 でも実際、歌を聴くとやっぱ好きって思う気持ちは分かる気がする…。S4以降ってブレインがキャラ的に意味不明って正直何度も思ったけど、それでもブレインの歌聞いてるとこの人って素敵!って思っちゃうもん…(私が)。カートはもっと思うんだろうな…。カートは「Teenage Dream」で一目惚れだし、ブレインはカートの「Blackbird」で恋に気づくし、多分お互いの才能に一番恋してて、一緒に歌うとどうしても離れられないって思うのかなぁって。もうほんと仕方ないんですね。ブレインにとってカートはHomme Fataleなんだろうな。相性とかじゃなくてとにかく心を奪っていく相手なんだと思います。「見つめられると心臓が止まるし、触れられただけでどうにかなってしまう」相手。

 

 キスの前、二人は短い会話をするわけですが、この会話のシーンはすごく象徴的だと思うんです。ブレインが「最初にしたデュエットより最高だった。覚えてる?」って聞く。この時カートは「忘れたよ」って答えるんだけど、これはS6x05でエレベーターの中で自分は2人の思い出の話ばかりしてたのに、ブレインはカロフスキーの話をしたことをちょっと根に持ってるんじゃないかと思います。この時ブレインはめっちゃショックを受けてるよね。忘れられなくて覚えてて、思い出を大事にしてるのは自分だけなのかって顔をして。でもすぐにカートは「冗談だよ、もちろん覚えてる」って続けて、

「あの時は音楽なんて止めて君に永遠の愛を打ち明けて、世界一情熱的なキスをしたかった」

「どうしてしなかったの?」

「だって君が僕を好きかどうか自信がなかったし、実際違ったよ。君はGAPの店員に恋してて、何て名前だったっけ?彼、今何してるのかな」

「全然分からないよ」

「不思議だよね。ある時とても大切だった人が、時間が経つと…」

っていう流れなわけだけど。

 この時多分ブレインは、当時の状況が今とすごくよく似てることに気付くんだよね。いや、多分この時はっきりと意識しているわけじゃないと思うけど。カートはブレインのことが好きで(S6x01で復縁をお願いしてるし)二人は微妙な関係で、ブレインには他に好きな人がいると少なくとも本人は思い込んでて。カートが言った過去の状況と重なるよね。

 ブレインは、カートが「きみはあの時僕を好きじゃなかった」って言った時、まさか、みたいな顔してた。多分だけどブレインはGAPの店員が好きだったこと全く忘れてて、ずっとカートが好きだったつもりでいたんだと思うんだよなー。プロポーズの時も「ここで出会った」って出会いから克明に覚えてるわけだし(だって普通の友達とどこで出会ったかって覚えてますか?まあ学校だったかな…、くらいじゃねえ?)、使った曲もThe・Beatlesで「Blackbird」を意識してるし、S4で一度別れた時も思い出の曲として「Teenage dream」を歌ってて、今回も初めてのデュエット「Baby, it's cold outside」の話してて、これ全部付き合う前っていうか時系列的にはブレインがカートを好きだって意識するより前だよね。だけどブレインは全部覚えてて、プロポーズの時に言ったみたいに、頭では分かってなかったけど初めて出会った時から魂が知ってた、だからカートが好きだって気付くよりも前のことも全て覚えてる。初めてデュエットしたときから、本当は心の底では愛し合っていた。だってブレインが初めてのデュエットのこと覚えてるって、普通に考えたら変だもん…。あの時別にブレインはカートに恋してなかったわけだし。例えば彼が初めてレイチェルとかサムとかティナと一緒に歌った歌を覚えているとは思えない(その一方でカートは絶対にあのデュエットのことは覚えているはず、好きだったんだから)。

 そして今も、カートは遠回しに告白してるんだよね。私が思うに、この会話はつまり、

「さっき、デュエットなんて止めてきみに永遠の愛を打ち明けてキスしたかった」

「なぜしなかったの」

「だってきみは僕のことなんか好きじゃないと思うし、実際そうだろ?他に恋人がいる」

っていう暗喩だと思うんです。

 カートは多分最初のデュエットの時から、ブレインがあんな風に見つめてくれるから、もしかしたらこの人は自分のことが好きなのかもって思ってたと思うんだ。でも自信がなくて言えなかった。そして実際にブレインは違う人に告白して。今回も、一緒に歌いながらブレインがあんな目で見るから、もしかしたら僕のことが好きなんじゃないか、って思いたくて、だけどあの時も自分の勘違いだった、きっと今回だってそうなんだ、でもさっきだって僕はきみにキスしたかった、って思いを重ねて、「あの時はきみにキスしたかった」なんて言ったんだと思うな。

 ブレインはここで気づくんだろうな。ここでこのまま別れてしまったら、カートは実習期間が終わればNYに戻ってもう会えなくなる。いつかカートはブレインにとって「ある時とても大切だったけどもうどうしているかも分からない人」になってしまう。初めてのデュエットを覚えていないと言われただけでショックだったのに、本当にそれでいいのか?そうじゃないって思ったんだよね。ジェレマイアのことは好きだと思ってたけど違ってた。今はどこにいるかも分からない。多分あの時と同じ、カロフスキーのことは好きだと思ってたけどおそらく違う。彼とは友達でいられるかもしれないけど、カートがただの友達になったり、他の誰かのものになったり、どこで何しているかも分からない人になるのは耐えられない。そう思ったんじゃないかな。

 「きみはあの時僕を好きじゃなかった」って言った時の、まさかそんなことない、って顔は、本当は、カートが暗に言った「僕は今きみに愛を打ち明けてキスしたいけど、きみは僕を好きじゃない」に対してまさかそんなことない、今も愛してる、って事なんだと思う。だからとっさにキスをして、自分の本当の気持ちに気付いてしまった。

 

 まあなんにせよこのときはブレインからキスしてくれてよかったねって思う反面、マジでしつこいけど私はカートにお前から行けよって言いたいんですけどね!

 

 あとこの回は、デュエットの相手を決めるときにカートがちょっとずるするのはよかったです。やっぱり好きな人とどうにかなりたかったら偶然にまかせてぼーっとしてないで自分で小細工を弄していかんといけないなって思いましたね(笑)。ここが唯一カートががんばったとこか?(あと選曲も?)その後ブレインはちょっと戸惑ったようにするけど思わずにやけてて、でも「もう君とは何にもないのにね」とか言い放つわけです。カートも「何もね」とか答えるけど明らかにショック受けてて、何か恋愛のドキドキ感を私も味わいました笑。元カレが好きで、彼にはもう他に恋人がいるけど優しくて、近づいたと思うと遠ざかって、ちょっとした言葉で傷つけられるのにそばに行かずにはいられないっていう。あー、青春じゃな。

 でもこの時ブレインがカートにハグしててカートはちょっと戸惑ってるけど、この辺の心境が分からないんだよなー。。この2人ってS6のE1とかE4とかではめっちゃぎこちないハグしてて、それがどうもあのE5のキスで距離が縮まった風な描写をされててE6では自然にハグするシーンがあるんですけど、ハグ文化がない私としてはこれをどう受け止めればいいのか分からんのですよ。E5でブレインが言ったみたいに、普通の友達に戻れたから普通にハグもできます!みたいに見えませんか?そういう受け止め方ではないの??でもE6と違って今回は明らかにカートは戸惑ってて、普通の友達同士のコミュニケーションって雰囲気でもないし。分かりません!

 

 カロフスキーがブレインに「行けよ」、っていうシーンもよかったな。基本的には優しいひとなんだよね。カロフスキー的にもカートに借りを返せたような感じ?「ずっと彼を愛し続けてることは分かってた」、って、切ないなー。カロフスキーはカートとブレインに憧れてたのかもね。でも実際、カートがライマに戻ってきてからそれほど間が空いてないですよね…。実際どのくらい経ってんのか知らんけど、時系列的にはカートがライマに戻ってきてから1~2か月程度で復縁してませんか???多分別れてた期間も数か月ってところか?マジで茶番だよな…。

 

 その後ブレインは走っていってカートに会うわけですが、カートはウォルターとデートとか言っててこのシーンいる??って感じでしたよ…。この微妙なすれ違いは一体何なの??ずっと心の底で愛し続けてたひとに向こうからキスされて、どうして他の男とデートに行けるんだ??カートの気持ちがさっぱり分かりませんわ。この時すでに吹っ切ろうとしてたんだったら、あのルーレットのずるは何なの?明らかにブレインと歌いたくて小細工してたじゃん。カートなりの駆け引き?いや、次回自分から駆け付ける展開を見るとそうは思えない。てかカートって駆け引きできる男じゃない。全シーズン通して恋愛下手すぎですもん。この人がやり手だったのはI Doのあの回だけや。あの時のエロさを発揮しろや、マジで。

 そんでカートの相手役ってなんで微妙な男ばっかなんだろう。それはほんとに納得いかない。せめてもっとイケメンと付き合ってほしい。やー、いくらなんでもこいつENDはないやろ、って視聴者に一発で分からせるためとしか思えん。

 

 2人の会話直訳↓

Are you sure you have to go? Doesn't sound like we're done in there.

(本当に行かなくちゃいけないの?まだ終わってないみたいなのに)

I-I wish I could, but Dave and I we have to wake up at 5:00 a.m.sharp for the intramural football game in Bowling Green.

(もっといたいけど、デイヴと僕はBowling Greenの学内フットボールゲームを見るために5時に起きなきゃならないんだ)

Well, anyway, I had a lot of fun singing with you tonight.

(そう、とにかく、今夜一緒に歌えてとても楽しかった)

- I thought we sounded pretty good.

(僕たちとってもいいと思ったよ)

- I thought we sounded incredible.

(すばらしかったよね)

We haven't sounded that good since the very first duet that we did.- Do you remember what it was?

(本当の最初にやったデュエットからこんなによかったことはないよ。何だったか覚えてる?)

- No, I'm blanking.I'm kidding, of course I do.

(いや、忘れたよ。…冗談だよ、もちろん覚えてる)

It was "Baby, it's cold outside".

(それは「Baby, it's cold outside」だった)

The entire time we were singing I just wanted to turn off that damn boom box and confess my undying love for you and give you the world's most passionate kiss.

(歌っている間中、僕はただあのいまいましいラジカセを止めて、僕のきみへの不滅の愛を告白し、世界で一番情熱的なキスをしたいと思ってた)

Oh, yeah? Well, why didn't you?

(そうだった?ねえ、どうしてしなかったの?)

I wasn't sure if you felt the same way.And you didn't.

(僕はきみも同じように思っているか確信がなかった。それにそうじゃなかった)

Remember that guy you had a crush on? The assistant manager to the Gap? The what was his name? Um, uh, Jonathan, - or, uh, Jebediah?

(きみが片思いしてた相手のこと覚えてる?GAPの副店長で、彼の名前って何だっけ?ジョナサン、ジェベダイア?)

- Jer-Jeremiah.

(ジェ、ジェレマイア)

Jeremiah.Yeah, whatever happened to him?

(ジェレマイア。そうだ。彼どうしてるのかな?)

I have no clue.

(なんの手掛かりもないよ)

Mm.It's funny how someone could mean so much to you at one point in time and then a few years go by and

(そう。不思議だよね、ある時きみにとってとても意味のあった人が、何年かたつと…)

 

 

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