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05x09 - Sotto Voce 感想

 POI感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 S3の伏線がここで回収されるとは驚きです。

 今回は

リース:対象者テリー・イーストンの監視

フィンチ&イライアス:声の男の正体を追う

ファスコ:複数の殺人事件の犯人と思われるアミールの追及

ルート:対象者マシュー・ストーンの監視

ショウ:脱出

と、複数の話が同時進行します。そしてリース、フィンチ&イライアス、ファスコのストーリーが繋がり、ルートとショウが合流する、という展開。

 

 ショウは南アフリカの刑務所を脱出した後亡命者と一緒にトラックで移動し、なんかよくわからんけどうまいこと国境を超えます。南アフリカからパスポートもなしでNYに来られるとはとても思えないのですが、そもそもショウが南アフリカにいること自体荒唐無稽なのでこの辺はもういいや…。一体何を思ってこんなシナリオにしたのか全然分かんないよ…。これもシミュレーションだろうって視聴者に思わせるため?それにしてもマイアミあたりでもよかったのでは、と思わないでもないのですが…。

 

 そんな中ルートはマシュー・ストーンを監視中に、彼はどうやらサマリタンのために働いているようであることをつきとめ、彼は救うべき「番号」ではないと認識します(彼を対象者として出した理由も説明しないのに、オープンシステムって一体…、ってなりますよね…)。そしてまさに銃で撃とうとした時、彼を含めたサマリタンの工作員たちがどこかから撃たれます。とっさに身を隠し、サマリタンの工作員たちを追うルートですが、目の前で次々と敵が倒れてゆく。そこにいたのはショウでした。

 ルートは再会を喜ぶのですが、ショウは去って行こうとします。「待って、どこへ行くの」と尋ねるルート。ショウは理由を説明します。一週間前に逃げ出したこと、仲間には会えないこと。なぜなら自分は7000回もシミュレーションを見せられた。それは全て仲間を殺すためのものだった。

「じゃあそれは失敗したのね」と笑うルートに、「違う、私は7000回以上も仲間を殺した」と答えるショウ。ここでルートは答えます。

「大丈夫、信じて。これはシミュレーションじゃない、現実よ。あなたは安全なの。地下鉄へ戻りましょう」

 

 そういえばE4では、すでに6000回を超えるシミュレーション中であったにも関わらず、ショウから「これが現実かシミュレーションか分からない」という発言はなかった気がする。マイクロチップのせいでどうこう、とは言ってたけど。それに、サマリタンから見せられたシミュレーションでは「地下鉄」という言葉は一度も出てこなかった。何度シミュレーションを繰り返してもサマリタンには知りえなかったのだということが分かります。ルートの行動もシミュレーションとは違っている。自分の家に保護するのではなく、真っ先に地下鉄に連れて行こうとしている。おそらく現実のルートの方が、シミュレーションのルートよりもさらにショウを無条件に信頼しているように感じます(シミュレーションのルートはちょっと、イカレ具合が中途半端でしたよね…)。

 

The simplest way to break someone is to rob them of their reality, and they did that well.

人を壊す最も簡単な方法は、彼らから現実を奪うこと。そして奴らはそれをした

And maybe you’re right, maybe I am safe…but as long as I’m alive…

あんたは正しいかも。あたしは助かったのかも…でもあたしが生きてる限り

You’ll never be safe.

あんたたちは安全じゃない

What do you mean?

どういう意味?

I could turn on you at any moment, and even if I don’t, I could lead them to the Machine.

あたしはみんなをどの瞬間にも裏切るかもしれない。そしてもし裏切らなくても、あたしが奴らをマシンに導くかも

That’ll never happen.

そんなことは起こらない

I don’t know if I’m calling the shots anymore…

あたしは自分のことを自分で決められるのかすらもう分からない…

And neither do you.

あんただって分からない

7,000 simulations.

7000回のシミュレーションで

I killed a lot of people, but the one person that I couldn’t kill…

あたしはたくさんの人を殺した。でもたった一人殺せなかったのが…

Was you.

あんたよ

So I killed myself.

だから自分を殺したの

Over and over again.

何度も何度も

And I’d rather do that here and now than to risk your life.

そしてあんたの命を危険に晒すくらいなら、今ここでそれをする

OK, Shaw.

分かった、ショウ

What the hell are you doing?

一体何してんの?

We’ll play it your way here.

あなたの言い分は分かったわ

You can’t live with me...

あなたは私とは生きられない…

I can’t live without you.

私はあなたなしでは生きられない

So if you die, I die too.

だからあなたが死ぬなら、私も死ぬわ

Put that down.

それを下ろして

I really don’t know what’s gonna happen when we pull the trigger.

ねえ、この引き金を引いたらどうなるか、本当に分からないわね

Never been much of a believer, but hey…

死後の世界とか信じたことはないけど…

You never know.

でも分からないわよね

Guess we’re about to find out, aren’t we?

これから2人で見に行けるんじゃない?そうでしょ?

Damn it, Root.

クソ、ルート

 

 すごく好きな会話なんですが、突っ込みどころ多すぎん??そもそも7000回のシミュレーションで一度も殺せなかったのがルートなら、別にルートの命は危険じゃないのでは?むしろリースとフィンチが危険な気がするのですが…(ファスコはシミュレーションに登場しなかったので分からん)。特にリースと会わせたくないよ…。

 あと、ルートは「あなたは大丈夫」とか言ってますけど、脳に埋め込むチップ的なものを謎の街で見たじゃん?ああいうの入れられてるかもとか全然思わないのか??少なくとも発信機くらいはついてそうだけどそういう可能性全然考えない?真っ先に地下鉄連れてくの考えなさすぎじゃない?シミュレーションですら最初はルートの家?みたいなとこ行ってたよ??

 

 とはいえそういうプラクティカルな問題を抜きにすれば、シミュレーションよりもさらにぶっとんだルートの溺愛っぷりが逆に爽快感ありました笑。「大丈夫、地下鉄行きましょ」の脳死発言から始まり、「あなたが死ぬなら私も死ぬわ」ってサマリタンには予測不能な行動してきます。思えばショウの失踪はIf-Then-Elseでショウがマシンには予測不能な行動を取ったことに端を発してるので、ここでルートがサマリタンには予測できない行動を取ってショウが戻ってくる、という流れはとても良かったと思う。

 

 それにしても7000回のシミュレーションってサマリタンにとって何の意味があったのか全然分からん。だってマシンはIf-Then-Elseで数秒間に80万通り以上のシミュレーションをしていたわけで、サマリタンだって同じくらいのことは簡単にできますよね?それなのにわざわざ数か月もかけてたった7000回のシミュレーションを人間に見せる意味って?洗脳だけが目的だった?それだったらもっと色んなパターンがあってもいいのでは?

 どう考えても数か月あったらサマリタンには天文学的な回数のシミュレーションが可能なはずで、そこからたった7000回を抽出し、見せるのが似たような内容というのはあまりにもお粗末。以前も書いたようにショウの意識を乗っ取ったとはとても思えないし…(地下鉄もファスコも出てこないし、4人のキャラも違う)。そもそも4人の性格をトレースできていない以上、何度シミュレーションしても無駄では?だってもう、逃げ出してルートと出会って会話するまで一切シミュレーションと似たところないじゃん…。

 

 マシンのIf-Then-Elseの時は、現実での4人の行動がシミュレーションと似ていたし、全く同じリアクションを取ったり全く同じ台詞を言ったシーンがあった。だからほぼシミュレーション通りに現実が進行して、(少なくともシミュレーション終了時点までには)誰も死なない戦略が選択できたと思うんです。でもサマリタンのシミュレーションはそもそも人格が理解できていないから言動もそれに伴う結果も全然違うことになってる。ショウのリアリティを奪うという目的も達しているか微妙だし(シミュレーションと現実が違いすぎて)、実際その辺の葛藤は全部 ~中略~ 状態であっさりチームに合流してるし、それだけのためにそんなリソース割いたんならマジで合理的でもなんでもないし意味が分からなさすぎる。普通に脳内に謎のチップとか入れた方が早くない?それこそ。

 

 時々ほんと、サマリタンっておバカなのかな?って思うことあるんですよね…。実際マシンからあらゆる制約を解き放てば勝てる気がするよ…。ルートじゃないけどさ…。S4ではマシンはサマリタンの居場所知っててサマリタンはマシンの居場所を突き止められなかったわけだし。S4で何らかのきっかけでマシンが「もうやったれ」ってなってミサイルを乗っ取り、精神病院ごとサマリタンを爆撃→これでよかったのよと言うルートと激怒するフィンチ→そしてフィンチvsマシンへ…って展開だったら笑えたなー(適当)。

 ていうかE4のシミュレーションをやりたかったというメタな理由のためにストーリーが破綻していると言わざるを得ないと言いますか…。まあいいや、その辺のことを抜きにすると、E4でルートにショウが「あんたはたった一つの安全地帯」と言ったことだけはショウの本心だったのかな、って感じた。こんなに無条件に溺愛してくれる人っていないもん。だから、「あんただけがたった一つの安らぎだった」「あんただけは殺せなかった」って気持ちは分かる気がする。何があっても受け入れ、信じ、愛してくれる人だし、ショウは極限状態の中でもルートが誰より自分を愛してることは信じたんだよね。

 最初はS5に入ってからのショウ→ルートの感情が唐突に思えたのですが、E4も今回もショウがルートを思っている、と言うよりも、ルートがショウを無条件にめちゃくちゃ愛していることをショウが信じている、それだけは自分にとって真実だと分かっている、って言いたかったのかなと感じました。

 

 POIの主題として冒頭の「世界と自分を結び付けてくれる人」っていうのがありましたが、ショウもリースと同じように、世界と自分を結び付けてくれるたった一人の人、コールを失ったところからチームに加わって、そしてルートの愛によって救われたということなのかなと感じた。彼女はいずれルートも失ってしまうわけなんですが…。

 ルートにとっては、ショウは地上の愛の対象で、フィンチとマシンは天上の愛の対象だったんだろうと思います。神を愛するように、信仰のように彼を愛したのだろうと。だから彼女はおそらく自分の中の最も神聖なもののために死んだのだろう。

 次回ルートが命を失う展開になること考えると、この夜2人は思いを交わしたのかもしれないって、願望かもしれないけどそう思いました。2人の人生のうちで、一緒に夜を過ごせたのは本当に数日間だけだったから…。それを匂わせるためのE4だったのかなぁ…。そう思うとめっちゃ切ないな…。

 

 さて散々書いた後にようやく本題に戻ります。

 テリー・イーストンの番号が出たためフィンチはリースを現場に向かわせます。イーストンは鍵屋なのですが、午前6時とかに不法侵入しようとしていて明らかに怪しく、ビルに爆弾を仕掛けようとしているところをリースに取り押さえられます。取り調べを進めるうちに実は妻を人質に取られて脅されていたということが分かり…、という。

 

 このストーリーかなり込み入っているのですが、

 

イーストンを脅す電話の声がかつて911のオペレーターを脅したのと同じ「声の男」であることをフィンチが突き止める

→監禁された妻の映像の発信元を突き止める

→同時に、署内に逮捕されたテンプル騎士団が連行される

→リースは仲たがい中のファスコに何度か協力を要請するが、連続殺人犯アミールの捜査で忙しいと断られる

→リースは警官を連れて妻の監禁場所へ急行するも、それは罠で建物が爆破される

→8分署の管轄内の数カ所で一度に爆破予告が入り、警察が総動員され、署内がほぼ無人

→フィンチはイライアスに協力を要請し、「声の男」の正体を突き止めるためにまずは爆弾魔のところへ向かう

→総動員されて手薄になった分署をテンプル騎士団が封鎖する

→狙いがアミールであることに気付くリースとファスコ。イーストンを保護しつつ、なぜアミールが狙われるのか突き止めようとする

→アミールはかつて「声の男」に雇われて殺しを請け負っていた。しかし「声の男」の正体を探ったため、逆に殺されそうになっている

→イライアスは爆弾魔を脅し、フィンチは彼のネットワークに侵入して「声の男」の拠点を探し当てる。それはある部屋の一室だった。そこにはかつての自分たちの写真が…

→フィンチは「監禁された妻の映像」が雇われた女優によるものだったことを突き止める。それではイーストンとは何者なのか?

テンプル騎士団とリース&ファスコは銃撃戦に。混乱に乗じてイーストンがアミールを殺す。イーストンこそが「声の男」だった。わざと捕まって警察署内に乗り込み、同時に爆破予告で署内を手薄にさせ、テンプル騎士団を利用して自分の正体を探ったアミールを殺す計画だった

→リースに銃を突き付けられ逃げ出すイーストン。しかし外で待ち構えていたのはフィンチ

→フィンチを撃とうとしたイーストンだがイライアスに撃たれそうになり、この場は引き分けということにして車で逃亡

→しかしその車にはイライアスが爆弾を仕掛けていた。十分距離を取ったところで爆破。「私を連れてきたらこうなることは分かっていただろう」とフィンチに向かって笑う

→もう署内すら安全ではない。ファスコに全てを打ち明けようと決意するリース。それに同意するフィンチ

→ブルックリンブリッジの下で5人がそろう…。

って感じです。

 

 この回、最初はリースとフィンチのバディで進行するし、中盤からイライアスとフィンチの微妙な関係性とかファスコとリースの仲直りとかあっておじさん同士の友情が見ごたえあってとてもよかった♡ それにしてもおじさん同士が友情を深め合う裏で美女同士の恋愛が進行中というシュールさ…。それこそがPOIの好きなとこですけど♡

 

 イライアスとフィンチの最初の会話よかったです。「声の男」は亡霊だ、と話すイライアスに、「亡霊であっても痕跡は残る」と返すフィンチ。亡霊の生き様はよくご存じですもんね。そして実際、亡霊であった自分たちが「声の男」に追跡されていたということも今回分かって皮肉だなーって思ったり。

「君たちには借りがあるから協力はする。だが対価は要求する」というイライアスに、「今は金がない」と答えるフィンチ。でもイライアスが要求したのは金ではなく、フィンチに同行することでした。外へ出るのは危険すぎると言うフィンチですが、すでに2人の友人を失っているのでもう失うことはできないと返すイライアス。めっちゃ仲良しじゃん…。切ないわ…。イライアス、S2くらいからずっとフィンチに協力的すぎてこっち側からはあんまりギャングのボス感が見えなかったのですが、爆弾男の脅し方とかかっこいいです。「声の男」を恐れて情報を渡さない相手に銃を突き付けて脅します。

 

Oh, come on, Raul. He can’t do worse to you if you’re already dead.

そうか、話せよラウル。あんたがすでに死んでたら、奴でもそれ以上のことはできないさ

Elias…We are surrounded by explosives.

イライアス…俺たちは爆発物に囲まれてるんだぞ

Good thing these hollow point bullets won’t hit anything except your internal organs.

都合のいいことに、このホローポイント弾はあんたの内臓以外には当たらないようになってる

Messy, but just for you.

めちゃくちゃになるだろうが、それはあんただけだ

 

ですって。こわーい。

 その後もフィンチとイライアスは一緒に行動し、ボス同士心温まる?やり取りがなされてときめきました…。フィンチがリースを心配する気持ち、もしかしたら一番分かってくれるのがイライアスだったのかもしれないとか思ったりもした。

 

「声の男」を追うフィンチとテンプル騎士団と共に署内に閉じ込められたリース。

 

Could belong to The Voice. Be careful, Finch.

その場所は「声の男」のものだろう。気をつけろよ、フィンチ

You do the same, John.

君も、ジョン

 

 こういう会話めっちゃ好きだー。今回リース&フィンチのエピソードにはサマリタン全然関係ないけどもうずっとこういうのでよかったよほんと…。

 

 なんやかんやで巻き込まれたファスコがリースに協力してくれるのも萌え。テンプル騎士団を見張っていて彼らが武装していることに気付く2人。

 

They’ll all be armed.

奴らは皆武装してる

Yeah, they’ll be wearing SWAT vests like this jackass.

だな、あいつらはこのクソ野郎みたいに全員SWAT並みの防弾ベストを着てるだろうよ

Let’s see how that works.

どんな効果があるか確かめよう

 

 そう言って防弾ベストを着た男を盾にして敵の銃弾を浴びせるリース。おおっ。こういうアクション待ってた!!久々にアクション2度見しました!!リースかっこいいー。POIはリースがかっこよくてしかもめちゃくちゃなことやらかしてくれないと!!

 それ見て「ベスト着てても痛いよな」と呟くファスコ…。これ、リースとの出会いのシーンを思い出したのでは…、と想像してしまった。

 このあたりからずっと2人が息ぴったりで、ほんとに相棒!って感じでめっちゃ熱いです。リース君…。いい友達ができたよね…。

 

 最後、とうとう敵の発する信号の出所を解析したフィンチ。それは署内から発されていた…。リースに警告するも、イーストンには逃げられてしまう。そしてファスコがリースをかばって撃たれる…。ファスコかっこよすぎるわー。リース君も惚れるわー。私がリースだったらもう何度ファスコに惚れたか分からんな。いやそれ以前にフィンチ大好きすぎなんですけど…(私もリース君も)。

 

Hi, you’re probably wondering how I traced your call.

やあ。私が君の電話をどうやって追跡したのか考えているだろう

I followed the detonation signal to your base of operations.

私は君の作戦基地への爆破シグナルを追跡した

Your encryption is impressive, along with that app on your phone that modulates your voice,

君の暗号化は素晴らしい、それに君の変声アプリもそうだ

But what’s really ingenious is the call you made to yourself in the precinct.

しかし本当に独創的なのは署内で君自身に行った電話だ

A recording that allowed you to assume the role of a victim.

あの録音によって君が被害者だと思わされた

Even your gateway car, registered under another alias in a spot perfectly removed from street cameras.

君の逃走車でさえ、偽名で登録され、監視カメラから完全に隠された場所に駐車してある

A precaution at every turn.

全てに予防がなされている

Evidently not cautious enough.

明らかに、十分な用心ではなかった

No, you’ve wreaked enough havoc.

いや、君は十分に惨事をもたらした

Blackmail, extortion, abduction, murder.

脅迫、恐喝、拉致、殺人

You can’t be permitted to continue.

続けることは許されない

Turn yourself in.

自首するんだ

I’ve already done that once today.

俺はもうそれを今日一度やった

I wouldn’t cross Harold.

邪魔はしないさ、ハロルド

Elias…I’m not surprised you’re alive, but I must say I never thought you’d run with someone like him.

イライアス…俺はお前が生きていたことには驚かない。だが、お前が彼のような人間と一緒に逃亡しているとは考えもしなかった

Harold’s a friend, one of the few I have left.

ハロルドは私に残された数少ない友人だ

A truce then.

それでは休戦としよう

Careful…compassion and loyalty make people weak, easy to exploit.

気をつけろ…思いやりと忠誠心は人々を弱くし、付けこみやすくする

Well, that’s some stinking thinking and why you’re gonna lose.

そうか、それはくだらない考えだし、お前はそれだから負けるんだ

Not today.

今日じゃない

Be seeing you.

また会おう

I think that’s far enough, don’t you?

十分遠いだろう、そう思わないか?

Cone on, Harold, you brought me for a reason.

なあ、ハロルド。君は理由があって私を連れてきた

You must have known I’d do something like this.

私がこのようなことをするということは分かっていたはずだ

 

 フィンチの、相手や自分のしていることを淡々と説明しながら脅すシーンいつ見ても好きだ。そしてイライアスが普通に車を爆破して殺すと…。

「君はこうなることを知っていたはずだ。だから私を連れてきたんだろう」

って発言、意味深です。前回も「君は誰より闇が深い」発言してましたが、イライアスはフィンチを自分よりやべー奴だと思ってんだろうな。でも、まあ一理あるっていうか…。もともと「自分にはできない直接介入のスキルを持っている人間」としてリースを雇ったわけだし、ある程度の武力行使はやむなしのスタンスですよね、実際。

 なんていうか、「悪人なんて死ねばいいのになー」って思いながらも実際目のまえで殺されたらドン引き、みたいな感覚的には理解できるんですよね。いやマジでやらんし、みたいな。でもフィンチはもっと踏み込んだところまでいっちゃってるし、何度も書くけど個人的にはリースの罪は全部フィンチの罪でもあって、同じくらい手は汚れてるって思う。実際に銃火器を手にするか否かの問題ではなくて。むしろ裁判だったら主犯はこっちじゃないですかね?どうなん??

 

 それにしても2シーズンも引っ張った割に「声の男」はあっさり退場しました。フィンチの写真とか撮っちゃってつけ狙ってたの何だったんだ?特にフィンチが狙われたエピソードでもなかったし、単にフィンチストーカーが1人増えたってだけですか??サマリタンも関係なかったし、ファイナルシーズンだから淡々と伏線回収したって感じですかね。ま、面白かったんでいいですが。

 

 最後のリース&ファスコの屋上シーン好き。リースに「話がある」って呼び出されたファスコが「あんたまさか俺にプロポーズするんじゃないだろうな?」ってちょっとビビりながら屋上に付いてくるのめっちゃ大好き。

 フィンチが念を押すように「本当にいいのか」と聞き、リースが「もう署内すら安全じゃない。ここからはお互いを信じるだけだ」と答え、フィンチは「そうだな」と返します。まあ、今回署内が安全じゃなかったのはサマリタン全然関係ないのでそこはどーなの?って思ったりもしましたが、まあいいや!ついにリースがファスコに真実を…。S5E9にしてファスコが本当にチーム入りです…。うわーん。

 思えばファスコはずっと、「フィンチとイカレた仲間たち」がどこか変だってことは気付いてたはずなんですよね。情報源は不明だし、特にルートは何でも知ってるし、突然警察官や教授の身分を得て一般人になったり、絶対何かが起きていることは気付いてた。でも、ずっと追及してはこなかった。それが、一般の人たちの失踪や自殺が増えたのをきっかけに、初めて「あんたたちは何か隠してる」と追及し始めた。ファスコは自分のすべきことがずっと分かってて、警察官として市民生活を守るために今も一生懸命なんだなと思います。とても好きです。

 

 黄枠になったファスコとリースが車でクイーンズボロブリッジの下にやってきて、そこにフィンチが待っていて。3人にルートと、ちょっとはにかんだショウが合流して…。たった5人だけど(ベアーはどこ?)チームが戻ってきました。ここから急転直下の最終決戦ですね。

 

yuifall.hatenablog.com

POI:テリー・イーストン(加害者)、マシュー・ストーン(多分加害者)

本編:2015年(ショウが「脱出して1週間」って言ってたから多分10月10日前後)

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