「一首鑑賞」の注意書きです。
173.ただの日となりてかろうじて晴れている十月十日ジョギングをせり
(中沢直人)
砂子屋書房「一首鑑賞」で都築直子が取り上げていました。
ハッピーマンデー反対派なので、祝日はそれぞれに意味があった日付に戻ればいいのになぁ、って思っています。鑑賞文を見ると2000年に祝日が月曜に移動したとのことです。確かに有給を取りにくい日本人にとっては強制的な三連休はありがたいものなのかもしれませんが、個人的には休む日を一斉に誰かに決められてる感じがすごく好きじゃないです。仕事も学校も平日の好きな日に休めればいいのに。あと、月曜ばっかり休みになると月曜の業務ばかりにしわ寄せが来るのも困る。2月11日とか23日とか、絶対変えられない日付の祝日が水曜だったりするとすごく嬉しい。
この歌は2009年に発表されたものだそうです。祝日が移動してからおよそ10年後ですね(もしかしたら2009年に出た歌集に載っている2001年の歌かもしれないけど)。鑑賞文には
大人にしても、祝日が移動して数年もたてば、そんなことは忘れてしまう。思いだすのは、移動してせいぜい二、三年のことだろう。
こうあるけど、祝日が移動したことってわりと大勢が記憶してませんか?今でも時々職場とかで話題になるけどな。まあ、私はジョギングしたりしないので、この人の方がはるかに体育の日を愛している感じがしてとても好きです。
ところで鑑賞文を読んでいて驚いたのですが、この人、『現代歌人ファイル』でも登場した
エリートは晩秋の季語 合理人の孤独を映す水面静けし
の人でした。
ここにも経歴が紹介されていますが、
1992年 東京大学法学部卒業、1996年 ハーバード大学法科学院大学院修了
だそうです。
すがれゆくパルテノン多摩若すぎて憎まれるうちに教授になりたい
なんて歌もありました。教授になったのかどうかは確かめてないですが。
水槽に子犬を飼って好きになる思い通りにならないことが (yuifall)