「一首鑑賞」の注意書きです。
144.幸せだ!バスが涼しい!幸せだ!バスが涼しい!バスが涼しい!
(逢坂みずき)
砂子屋書房「一首鑑賞」で井上法子が取り上げていました。
おーっと、ド直球ですね。ぐっときます。この歌に初めて出会ったのは真冬でしたが、それでも分かるー、ってなったよ。しかし、儚い幸せでもありますよね。皆さん実感はあるかと思いますが、バスが涼しいと思う時間はそれほど長くは続かないものです。でもそんな数十分先の未来のことなんかどうでもよくて、今ここにある幸せを高らかに歌い上げる感じ…。とてもぐっときますね。
それがバスが涼しい、ってとこも絶妙にいいなって思う。同じ一瞬の快楽であっても、宝くじ当たったとかそういうんだとなんか違うんだな。個人的にはあまり嗜みませんが、風呂上がりのビールに近い感じでしょうか?外の暑い中ずっとバスを待っていて、ようやく見えてきて、乗り込んで、「涼しい!」と。
あんまり書くことないんですが、あんまり書かなくてもいい感じがする。読むだけで幸せを分けてもらった気になりました。どうもありがとうございます。
幸せを思い描けば手のひらに蘇りくるあなたの背骨 (yuifall)