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01x06 - The Fix 感想

POI感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 ゾーイ姐さん登場回です。ゾーイ好き。リースとの絡みがいつも好き♡大人の男女って感じです。

 

 最初リースが運転手として現れた時ゾーイが即座に派遣会社に電話するのですが、フィンチがハッキングしていて、「いつもの運転手は?」「息子に咽頭炎をうつされました」「どっちの息子?」「次男のアンディです」って答えるシーンからまず好き。ゾーイの用心深さとフィンチの調査の完璧さすごい。

 いつも冒頭の2人の会話が好きなのですが、今回はゾーイの運転手をしながらなのでリースは言葉少なです。フィンチが初めて家宅侵入しちゃうぞ!で、「大切なものを人はどこに隠す?君ならどうする?」と聞かれたリースが「大切なものはない」だってさ。これ聞くってことはフィンチにも大切なものはないんじゃないの?と思わされます。ベッドの下に物を隠すとか考えたこともないわけですよね?まあ私もベッドの下に物を隠したことはありませんが…。

 結局ゾーイの家で見つかったのは銃くらいでしたが、運転手をしていたリースが「彼女はフィクサーだ」と突き止めます。日本語で言うと「便利屋」みたいな感じか?「彼女は被害者だろう。しかし誰が彼女を狙ってる?」「誰が彼女を狙わないんだ?」って会話笑えます。

 

 ゾーイは製薬会社の会長の娘婿の浮気の証拠となる録音音声を持つ人物からの脅迫に対応する仕事を受けることになります。このタルボット氏、今まであまりPOIでは登場しなかったタイプの喋り方しますね。今までほとんど警察とギャングと殺し屋とホワイトカラーピープルしか出てこなかったからなぁ(笑)。

 

Nice of Virtanen to send a skirt.

スカート(女)を寄こすとはナイスだね

 

とか、

 

One thing I have learned about the, uh, smartest guys in the room...They just can't keep it in their pants.

部屋の中で一番頭のいい男でも、アレを自分のパンツの中にしまっておくことはできないってことだ

 

って喋り方面白かったです。で、「スカート」と呼ばれてカチンときたのか、ゾーイが

 

By the way, I would have asked for $80,000. Maybe it's a skirt thing.

ところで、私なら8万ドルにするけど。それがスカート(女)のやり方よ

 

って返すのかっこいいですね。

 

 この後ヴァターネン製薬の人間に殺されそうになったゾーイをリースが救い出すのですが、ゾーイを助けようとして銃撃戦になった時、フィンチが「リース君、無事か?」って尋ねるシーン超好き!この回からかぁ、リースの心配してくれるようになったのは。徐々に2人の距離が近づいてくる感じがたまりませんね。

 

Mr. Reese, are you okay?

リース君、無事か?

Yeah, the hand-off was an ambush. Douglas tried to kill both of us.

ああ、引き渡しで奇襲を受けた。ダグラスは俺たち2人とも殺そうとしたんだ

Oh, thanks. I was there, remember?

ああ、どうも。私もそこにいたのよ。覚えてないの?

Is she safe?

彼女は大丈夫か?

For now. A little shaken up.

今はな。多少動揺はしているが

Who are you talking to?

あなた誰と話してるの?

They're willing to kill for that recording.

彼らはあの録音のために殺そうとしているんだ

We need to find out what's on it.

何なのか確かめなければ

Send me Talbott's address.

タルボットの住所を送ってくれ

Who the hell are you?

あなた一体誰なの?

You can say we're in the same business. Fixing problems.

君と同業だよ。問題を解決してる

I had information that you might be in danger.

君が危険になるという情報を得た

Information? Who gave it to you?

情報?どこから?

You have your people. I have mine.

君にも情報屋がいる。俺にもいるんだ

You need to find the journalist who sold you that recording.

その録音を君に売ったジャーナリストを探す必要がある

Find out what's on it.

何が入っていたか確かめないと

I made a copy. I'm discreet, not stupid.

コピーがある。私は用心深いのよ。馬鹿じゃないわ

 

 タルボットも殺されており、依頼人は録音に関わった人間を全員殺そうとしていることが分かります。しかし気付いた時にはゾーイの姿は消えていました。「問題発生だ」このいつもの台詞が聞けて嬉しい。

 

 短い雑音だらけの録音テープから、声の主と職業を突き止めたフィンチ。ですが、デイナ・ミラーはすでに亡くなっていました。フィンチは6か月前に彼女の「番号」を受け取っていた。何もできないまま27歳の彼女が動脈瘤で死亡したという記事を目にしたのですが、マシンが感知したのだから自然死であったはずがない…。

 

I never thought I'd know the truth about what happened to her.

彼女に起きたことの真実を知る日が来るとは思いもしなかった

Now I also know the men responsible.

そして今、私はそれに責任のある人間も分かっている

We can stop them from ever giving us another number.

我々は、彼らが原因で更なる番号が送られるのを止めることができる

Get out there, and find Ms. Morgan.

外へ出て、モーガンさんを見つけるんだ

 

 リースに「モーガンさんを探せ」と命令する一方、自分はめっちゃおしゃれしてどこかへ行っちゃうぞ。「新しい投資だ」ってフィンチかっこいいなー。フィンチが株を買いまくる回いつも超好き。金に物を言わせて攻め込む姿勢めちゃ好き。2日で8700万株を買い占めてシェアの8%を!個人にできることじゃねーぞ。てか、製薬会社の株高いけど…。。一体いくら使ったわけ??日本円で言うと100億円とかしそうだけど??もっと?とんでもない金持ちですね。

 この回の偽名はPartridge(ヤマウズラ)です。「日本の習慣を真似て手土産を持ってきました」って言うのですが、フィンチって日本に行ったことあるのかなあ。煎茶好きだし…(砂糖入れちゃうけどね)。一応文化として知ってるレベルでしょうか。原文だと

 

From my time in Japan, I've learned never to go to a business meeting empty-handed.

日本で働いた経験から、手ぶらでビジネスミーティングには行かないということを学びました

 

と、かつて日本で働いていた風の台詞を言ってます。で、盗聴器を仕込んだ時計をさりげなく役員部屋に置き、自分は敵の内部に入り込んで情報を得ると。「サイロセット」という新薬がFDAの承認を通ったことが分かります。

 

 この回で一番好きなのは、フィンチがリースに「君に出会うまで、番号を見るのが怖かった」と打ち明けるシーン。

 

"Keeps me up at night, knowing what our drug has done"

「夜も眠れないの。私たちの薬が何をしたのかを知っているから」

And I still have to clean up the last part of the recording, but there's enough here that you can tell that Dana was not having an affair with Lawson.

私はまだ録音の最後の部分を聞き取る必要があるが、だがここまで聞けばはっきりするだろう。デイナはローソンと不倫していたのではない

She was threatening to blow the whistle on him.

彼女は彼に警告しようとしていたんだ

You know, before we... before I found you, the numbers haunted me.

知っている通り、我々が…、私が君を見つけだす前、番号は私を脅かしていた

I never felt so helpless in my entire life.

人生でこれほど無力だと感じたことはない

And I know I can't get justice for all of them, but the possibility of having just one...

彼らの全てに正義をなすことはできないのは分かっているが、可能性があるのなら…

Looks like our Ms. Morgan has decided to be found after all.

我々のモーガンさんは結局見つかるつもりになったようだ

This time, when you find her, try not to lose her.

今回は、もし彼女を見つけたら、もう見失わないようにしてくれ

 

 前回リースがフィンチに「仕事をくれてありがとう」と言いますが、今回はフィンチがリースに心の内を垣間見せます。一人では何もできなかった、君に出会うまでは番号が怖かった。

 マシンを開発するほどの頭脳を持ち、古い一本の録音テープだけで事件の真相に迫ってしまうフィンチが、「これほど無力だと感じたことはなかった」と打ち明けます。リースはそれを黙ったまま聞いている。フィンチが、あるいは「番号」の人たちが、自分を心から必要としていることを悟ったのだろう。「もう見失わないでくれ」と言われ、再びゾーイに接触します。

 

 この時のリースとゾーイの会話もいいです。NY中に広い情報網を持つゾーイは、すでに録音の声の主も、その意味も分かっていた。「あなたには情報源がある。私にもあるの」と、リースの台詞を繰り返すゾーイ。そして、「ヴァターネンと取引するつもりだろう」と言うリースに、「今回はそうしない」と答えます。彼女は、「かつてデイナのようにナイーブな女の子を知っていた」と話します。これは子供の頃の自分自身だろう。かつての自分のような、正義感を持つナイーブな女性を踏みにじり殺したヴァターネンに対し、今回は交渉では済まさない、戦って潰すというゾーイの姿勢が明確になります。「悪いことしましょ」とリースを誘い、ヴァターネンに押し入ります。

 カメラ越しに助けてくれるフィンチかっこいいなー。「私もいつかお友達に会える?」と聞くゾーイに「彼は秘密主義でね」と答えるリース。「クリップで何でも空けちゃうのね。どこで覚えたの」と聞かれて、「長い話なんだ」と言いながらにやっと笑うリースの顔好き♡

 

 侵入した2人は、FDAの認可を受けたばかりの新薬サイロセットが臨床研究段階で多数の死者を出していたことを突き止めます。「200人中6人…。3%が亡くなっている」ってさぁ…。そんな薬そもそも臨床研究になる前の段階でアウトだろ…。普通に市販されちゃって大量の死人が出たら問題はますます大きくなるし、株価暴落どころじゃ済まないし、倫理面以外にリスクマネジメント的な観点からも誰もこんなん売ろうと思わんだろ…。ちょっとあまりにもフィクションすぎて突っ込みどころが大きすぎるのですがまあいいや。

 なんやかんやで2人は捕まり、閉じ込められたまま短い会話をします。「名前は?」と聞かれ、「ジョン」と答えるリース。本名なんですけど、「名無し」の「ジョン」と思ったゾーイは「もちろんそうよね」と言って笑います。そして自分の過去の話をします。なぜフィクサーを目指したのか。

 とはいえ、なりたいと思ったからといって普通の人はフィクサーになれるとは思えませんが…。やり手でかっこいいですよね。ゾーイはヴァターネンと交渉するふりをして脱出し、リースにキスをしてクリップを握らせます。このシーンもとても好き。ゾーイはクリップがあれば手錠は外せるとリースを信じ、携帯をリースに(リースと謎の男に)追跡されていることを知っていて電話で行き先を話します。フィンチはその意図を正確に読み取り、「賢い女性だ」と。

 フィンチとゾーイはこの回では直接顔を合わせないのですが、「情報屋」同士通じ合っている感じも好き。フィンチは手錠を外し脱出したリースに「彼女をもっと信じた方がいい」と言って彼女の行き先を告げ、自分も製薬会社のCEO、ケラーと対決するために出かけます。ケラーに

 

What's your poison?

どの酒を飲まれます?

 

と聞かれ、「poison」という言い回しに思わず固まるフィンチ。

 フィンチとケラーが食事をしているシーンと、リースがゾーイを助けようとしているシーンが重なってすごく盛り上がります。前回から、2人がそれぞれ対象者を守り、敵を追い詰めるために行動するパターンになってきてとても楽しい。

 

 リースからの連絡を待ちながらケラーと食事をするフィンチ。リースはゾーイを助け出し、FDAレポートのデータを入手します。ローソンを殴っておいて「頭痛がするのか?いい薬があるぞ」と言い放つとこ、いつものリースだなって感じでとても好きですね♡

 リースがFDAレポートを手に入れたことを知ったフィンチはケラーに自分の狙いを淡々と告げます。この、自分のしていることや相手がやったことを無表情で淡々と話すフィンチの脅しテク超好きなんですが、実はリースの目の前でやったことはないかもしれません。S5最終話で「あんたは怖いところがあるな。気に入ったぞ」とリースは言うんですが、いやーフィンチけっこうずっとこうだったよ…って観てるこっちは思ったよね(笑)。

 

Pleasant as it is to talk, the board and I do need to know what your... intentions are, now that you own 8% of Virtanen.

もしよかったら、委員会と私はあなたの意図を知りたいと思っています。あなたが今やヴァターネンの8%の株を所有している意図を

Actually, I've sold my shares in Virtanen.

実のところ、ヴァターネンの株は全て売りました

I had a tip that the price is about to take a nosedive.

もうすぐ株価が暴落するとの情報を得まして

Tip? What tip?

情報?どんな情報だ?

That senior management was about to have some very serious legal problems.

経営陣に重大な法律的問題が発覚するという情報です

In fact, I took my initial investment, and I shorted your company...

実のところ、私は初期投資を全て引き上げ、あなたの会社に空売りを仕掛けました

To the tune of 1/2 billion shares.

5億株になります

If you're betting against me, you clearly don't know who you're dealing with.

もしお前が私に敵対しようとしているなら、お前は誰を相手にしているか分かっていないのだ

Oh, I know exactly what kind of man I'm dealing with.

ああ、私は自分が相手にしている人物が一体どんな人物なのか、正確に分かっていますよ

And I know you don't care who you hurt to get what you want.

あなたは自分が望むものを手に入れるために誰を傷つけているか気にかけていないことも

I know the only thing you do care about is money.

あなたが気にかけるたった一つのものは金です

So that's what I'm going to take from you.

だから私があなたから奪おうとしているのはそれだ

Your money. All of it.

あなたの金だ。その全て

You were right, Mr. Keller.

あなたは正しかった、ケラーさん

Thanks to you, I never will have to invest in another company.

あなたのおかげで、他の会社に投資する必要はなくなりましたよ

 

 5億株ショートはすごすぎます。S1E16 Risk回で有罪確定するけど、その前に逮捕で株価急落したんだろうなー。いくら稼いだのでしょうか。金持ってると信用取引レバレッジも桁違いですね。こんな戦い方もあるんだなぁってすごくときめいたよ…。ある意味職務に関連する情報を悪用したインサイダー取引ですけど(笑)。

 最後リースがゾーイに「誰かが大儲けしただろうな」と言ってゾーイは「あなたが思うほどじゃないわ」と返しますが、リース君、実はもっと儲けてる人が近くにいるよ…。

 

 本編と並行してイライアス絡みのエピソードが進行します。すごいいい人っぽかった引退した警察官の人が殺されちゃってかなり悲しい…。イライアス、S1はかなりひどい人ですよね。。いや、最後まで割と敵には容赦ないマフィアの人なんですが、この人も最終的にフィンチ大好きマンになっちゃうんで…。見直すとS1のイライアスの嫌さはすごいな。嫌なとこが好きなんだけど(笑)。

 

 ラストシーンはリースとゾーイの2人です。

 

Ms. Morgan...Stay out of trouble.

モーガンさん…。トラブルには巻き込まれないように

Not gonna happen.

そうはいかない

You've got my number.

また連絡して

 

 2人の会話とても好きです。ゾーイ最後まで好きだったけど、最後の登場シーンが微妙だったんでS5でも出してほしかったよ…。

yuifall.hatenablog.com

POI:ゾーイ・モーガン(被害者)

本編:2011年のどこか(日付はっきりせず)

フラッシュバック:なし