山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。
工事中の校舎を見つつ思いたり大学は永遠(とわ)の建設現場
大学好きだなー。高校までと違って、大人というか職員も「建築中」なとこが好き。みんな何かを研究してるんだもんね。
この人は慶応義塾大学総合政策学部卒業で現在は環境保護運動に携わり、「慶応義塾大学SFCの挑戦」という本を執筆していると解説にありました。ずっと大学に関わって生きていく道を選んだ人の一人なのかも。
変声期の少年なれば好きですという言の葉もかすれてしまう
この歌かわいいなー。「変声期の少年」ってことはローティーンくらいかな。小学生~遅くても中学生だよね。そのくらいの「好き」だと初恋なのかなぁ。そのくらいの年齢で「好きです」って言えるのすごいよね。なかなか口に出して告白できない気がする。
他にもかわいい青春の歌が色々紹介されてます。解説によれば「無頼未満、ダンディズム未満の青くさい哀愁」とのことです。
文字の字にヽヽ(てんてん)つけて文学となりたるこのヽヽ(てんてん)とは何ぞ
これ面白いですね。文学とはWikipedia先生によれば
文学(ぶんがく)とは、言語表現による芸術作品のこと。文芸ともいう。それらを研究する学問も文学と称されるが、これについては文芸学で扱う。狭義には、詩・小説・戯曲・随筆・文芸評論などを典型的な文学の例とする。
とのことですが、その一方で「不明確な定義」との記載もあり、その項目では
実際のところ文学とはまず第一に、自分自身と自分を取り巻く世界について自分の言葉で語る者と、その発見を受容し分かち合う者との出会いなのであり、その形式の果てしのない多様性と絶え間なく新たに生まれる主題は人間存在の条件そのものを物語っているのである。
と書かれていました。おおっと。編集した人の気持ちかよシリーズだな。一体誰がこの項目書いたんだろう、面白いですね。ちなみに「文字」は端的に言うと「記号」だそうです。
こういう発想ってどこから出てくるんだろう…。ずーっと色々考えてるとふっと浮かび上がるんだろうな。
ところで、
女とはやはり蛾ならず光りたる男のおでこに集まりはせず
壇上の講師の頭皮ながめつつあごひげを移植したき衝動
とかってハゲへのこだわりが見られますが(笑)、本人もハゲてるのかなぁ。ぶっちゃけ、ハゲかどうかはどうでもよくて、ハゲに関して卑屈な態度を取られる方が嫌ですね。てか、女がおでこに集まるわけないじゃん(笑)。
気持ちって信号だからきみがもしテレパスだって伝わらないよ (yuifall)