山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。
今村章生
自殺志願者専用マンション造られて耐震偽装で居住者キれる
面白いですね。時事ネタなのかな、「耐震偽装」。この不条理なブラックユーモアね。阿刀田高とか筒井康隆を連想しますね。解説には、
その歌はやはり過激で露悪的であり、「ブルーハーツ」などのパンクミュージックを思わせるスピード感、爽快感がある。こんな歌によく特徴が出ている。
とあります。「ブルーハーツ」かぁ。よく知らないんだよなー。
乙女座、けんこううんぜっこうちょう 山羊座、はやくしんでください
とか身も蓋もなくて笑ったわ。雑誌の占いコーナーにこんなこと書いてあったらどうしましょう。
『桜前線開架宣言』で紹介されていた若手歌人にはコンビニの歌多いなーって思っていたのですが、この人の歌にもコンビニが登場していて、
世界中爆発したよ でもあそこの角のところにコンビニあるよ
ローソンの灯りが消えて見上げればぬばたまの夜にエノラ・ゲイ二機
みたいな感じです。みんなローソン好きだな…。そしてコンビニのアンドロイド感はここにも遺憾なく発揮されております。多分、コンビニって、「私が死んでも代わりはいるもの」的存在なんだろうな…。世界中爆発した後のコンビニって、人いるのかなぁ。
でもしつこいようだけどコンビニを支えてるのも人間だからね…。一本78円のプライベートブランドジュースの向こうに無数の人がいますからね…。
田舎のコンビニとか行くと、店員が近所のおばちゃん風で知り合いの客と普通に世間話してたりして和みます(笑)。ド田舎でも同じ商品を提供してくれるありがたさよ。そういえばブリーフ&トランクスに『コンビニ』って歌あったな。あの頃はまだコンビニがちょっとエンタメ的存在というか、夜中もやってる!24時間!すげえ!みたいなノリだったのに、だんだんreplaceableな存在になってしもうて…。
しかし、東日本大震災や度重なる台風等でたびたび閉まった様子を見て、この歌の発表当時よりもコンビニの不死身感は薄れているのではないだろうか。
まあみんななんだかんだ言って好きでしょ、コンビニ♡
大人には聴けない声で集まって24/7 come here (yuifall)
コンビニのガラスを覆いつくす号外「3万人が消息不明」 (yuifall)