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現代短歌最前線-谷岡亜紀 感想3

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。

 

yuifall.hatenablog.com

谷岡亜紀③

 

女いて朱夏まばゆくて一握の銀貨をくれと言えば頷く

 

 この歌ちょっと意味が分からないのですがなんか好きです。最初は「女」っていうから売春婦的な存在を想像したのですが、でも銀貨をくれるわけでしょ?どういうシチュエーションなのかなぁ。。「銀貨」って何かのメタファーなのかしら。私には分からないですね。なのに何でここに挙げたかというと、単に「朱夏まばゆくて」って言葉の選び方が好きだから(笑)。

 

行きずりの六月に聞く雨の歌「再見……再見……」君が寂しい

 

 これは何かの歌詞なのかな?君が寂しい、っていう表現が好きです。音楽を聴くとそれをよく聴いていた時の状況とか気持ちを思い出す、ってこと、誰にでもあると思うのですが、この歌読むといつも思い出すのが、昔海外旅行行ったときにそこで宇多田ヒカルの曲がめっちゃかかってたこと。しかもなぜかCDじゃなくてカセットテープで売ってたんですよね…。カセットテープだよ?海賊版だったのかな?意味なくそのカセットテープ買ったこと覚えてるんですけどあれ、どこ行ったんだろう(笑)。しかもそれが香港だったかアメリカだったかオーストラリアだったかシンガポールだったかどうしても思い出せません。

 あともう一つ思い出すのが、10年くらい前にアメリカ行ったときにラジオとかですごいしょっちゅうかかってた歌があって、「私のギターの上に涙が落ちるわ」みたいな歌詞の曲だったんですが未だに何の曲だか分からないんですよね…。

 ↑ところでこの記事最初に書いたの2020年6月頃なのですが、9月頃になって急に偶然発見しました。その名もTeardrops on my guitarっていうテイラー・スウィフトの曲だった…。そのまんま調べればすぐ分かったのか…。マジ盲点だった…。

 

きらきらと空眩しくて選ばれし我と思いし日々も過ぎにき

 

 これは前にも紹介したのですがすごい好き…。そうだよねー、大人になってしまったんですよね。でも「選ばれし我と思いし日々も過ぎ」た今になって、「きらきらと空眩しい」んだな、と思うとすごく切なくて、胸がぎゅっとします。もしかしたら自分は選ばれた人間かもしれない(し、そうじゃないかもしれない)って葛藤があった頃よりも世界は綺麗に見えるのかもしれません。大人になるのも悪くないよね!

 とはいえ、後から思ったのですが、「きらきらと空眩しくて選ばれし我と思いし日々/も過ぎにき」で切れば、選ばれし我と思っていた頃空が眩しかった、という意味かもしれないですね。。

 うーん、でもそれじゃあやっぱつまんないなーって気もするな。この歌、私の中でわりとはっきりしたイメージがあって、ある夏の一日を夜になって思い返してるんです。友達同士何人かで海に遊びに行って、その中になんとなくいいなって思ってる相手がいて、その日何か起こるかもって期待してるの。で、一日中遊んで、夕方になってふと、海をきらきら照らす夕日が眩しいなって思うの。砂浜に落ちたビーチサンダルとかビーチボールとか誰かの髪飾りとか崩れかけた砂山とかに太陽が傾いていってて。夢中になって遊んでた時は「あっちい」としか思ってなかった空がきらきら眩しいな、って。で、その時に、ああ、そういえば何も起こらなかったな、ってふと思うんだよね。もう日が落ちるのに、友達のままだって。でそのまま何も起こらず帰ってきちゃって、夜一人になってベランダで風に吹かれながら思い返してるの。空が眩しかったな、何も起こらなかったなって。その先に絶望があるわけじゃなくて、明日も友達なんだけど、もう今日みたいな日はないんだろうなってぼんやり考えてる感じ。

 なので、選ばれし我じゃない、って気づいてから空が眩しいのかなって勝手に思ってます。すごい長い妄想でした(笑)。

 

 

ピーナツを床に落としつ多国語がまじるピンクのカクテルをのむ (yuifall)

紅茶のむたび口説かれてゆきずりの星の港に雨浴びている (yuifall)