北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。
二重瞼にあくがれわれを責めやまぬ娘らよ眼は見るためにある
そして娘がもうちょっと大人になるとこうなると(笑)。顔写真載ってるんですけど綺麗な方ですけどね。全然余談なのですが、娘の小島なおが角川短歌賞受賞したときの雑誌『短歌』が家にあって(何でかよく分からん。他には齋藤芳生の回もある)、確かこの時現役高校生で、写真載ってたのですが娘もかわいかったですよ(笑)。まー短歌に顔は関係ないんですが、顔に関する歌なので、どれだけ似てるんだろうとか気になりました。一重かどうかってあんまり意識しなかったなー。
『桜前線開架宣言』の解説に「小島」は母の旧姓でペンネームだから、小島ゆかりも小島なおも本名ではなくて、「小島ゆかりの娘であることわざわざアピールしている」と書かれていてちょっとびっくりしました。花山多佳子と花山周子とかはどうなんだろう?永田紅は父の「永田」姓を使ってますね。本名なのかな。それとも旧姓のまま、ってことなのかな。
さうぢやない 心に叫び中年の体重をかけて子の頬打てり
この歌なんか赤裸々ですごいですよね…。思春期くらいの娘との葛藤なのかしら…。「難しい年ごろ」の女の子って大変そう…。しかも「難しい年ごろ」長いからね(笑)。6~8年くらい続きますからね(笑)。
屈折光、透過光さす春の窓傷つけば楽になるものを 子よ
そしてこんな愛情に満ちた呼びかけもあります。もう子供は「球体」ではなくなって、自分の手を離れてしまって、自分の力の及ばないところで悩んだり傷ついたりしているんだろうな。傷つくまいとするよりも傷つけば楽になるものを、って親は思っても、渦中にいる子供にはそれが気づけなかったり、傷つくことで楽になるっていうことが信じられなかったりするんだろうなと思いました。
無垢のガラスがあって、それは一生守り通すことはできないのだから、ついた傷を慈しんだ方がいい、というふうに感じました。でも、一生負わなくてもいい傷もあるし、親は子供をどこまで守れるんだろうな。そして自分は親にどこまで守られてきたんだろう、と思います。
二藍の紗を纏はせつ「あなたつてきれい」と笑ふ母似なり我は (yuifall)
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