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現代短歌最前線-加藤治郎 感想4

北溟社 「現代短歌最前線 上・下」 感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

加藤治郎

 

たぶんゆめのレプリカだから水滴のいっぱいついた棘草を抱く

 

 この歌すごく好きなんですが解釈できない…。すごく好きだけど分からない歌大量にあって、そういう時って語彙力が死にます…。「棘草」ってトゲトゲの痛い植物だけど、「ゆめのレプリカ」だから抱いても痛くないだろう、ってことなのかなぁ。でもなんで「ゆめ」じゃなくて「ゆめのレプリカ」なんだろう…。

 そして「レプリカ」っていうと森博嗣の『夏のレプリカ』がどうしても思い浮かんでしまってそこから離れられない…。坂井修一の「タカアシガニ」並みの呪い力あります。

 

フロアまで桃のかおりが浸しゆく世界は小さな病室だろう

 

いまきみの脳は機能を失ってぬれたガーゼに包むみつばち

 

 この2首はどっちもちょっと病的な感じ。この場合の「桃」って、病気の時に食べる缶詰のやつですかね?昭和のイメージ…。21世紀生まれの子たちには意味が分かるんだろうか…。

 「ぬれたガーゼ」の方、読んでからしばらく全然解釈できなくて、なんか頭の中がぶーんぶーんってなってる感じ?とか思ってたのですけど、よく考えると死んでるのはみつばちなのか。みつばちは脳に関する何らかのメタファーかと思ってた。なんか解剖とかの後で脳をガーゼに包むみたいなさ…。違いますよね…。素直に読めば、この「きみ」っていうのは死んだみつばちなんですよね。ここにたどり着くまでだいぶかかったわ…。

 

 なんか、加藤治郎の感想は全体的にすっかすかになってしまいました。。読み方分かんないけど好き♡とか、もしくはうわー、かわいい♡好き♡みたいな貧困な感想しか出てこない系統ですね…。誰かに読み方を教えてほしい…。

 とはいっても解説サイトさんなどを読み漁ると、この人の歌を論じるのって難しいみたいで、難しいことがいっぱい書いてあるので頭に入ってきません…。脳味噌が元気な時に読みたいと思います(笑)。

 

 

きっと雨の残像だから立葵咲ききるまでは恋と呼ばせて (yuifall)

 

 

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