「短歌と俳句の五十番勝負」 感想の注意書きです。
カルピスの氷ぴしぴし鳴り夕立 (堀本裕樹)
この句好きです。俳句って感じ。暑い外から戻ってきて「喉かわいたあ!」って氷を入れたグラスにカルピスを注ぐとぴしぴし鳴って、そうしている間に天気が急変して夕立が降ってくる…みたいな。解説に
今思うと、幼かった僕は何か大きなものに包まれた安心感のなかで、カルピスをごくごく飲んでいたように思う。
ちなみにこの句では、夏の季語である「夕立」を「ゆだち」と読む。字余りを避ける意味合いもあるが、「ゆだち」と縮めて詠んだ方が急雨の勢いが増すのである。
とありました。
「ゆうだち」ではなく「ゆだち」で雨の勢いが増すのかあ。そういう「音とリズム」みたいな読み方って苦手なので参考にしたいです。
ところで「カルピス」というといつも
カルピスのギフトセットが届く夏そんな家族もつくりたかったが (松村由利子)
を思い出してしまいます。「カルピス」の題では二人とも自分が子供だった時の思い出を作品にしていましたが、子供の頃「カルピス」がある家庭で育った自分が大人になっている今、「カルピスのギフトセットが届く夏」は実現しているのだろうか。なんか、男の人はいつまでも「少年」でいられていいなあ、とか考えてしまった。
カルピスの白がねばつく喉の奥夏しか会えないユーレイみたい (yuifall)