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04x04 - Brotherhood 感想

 POI感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 POIの方向性がいまいち分からんのですが、またギャングの抗争ネタなの?正直、イライアス、ロシアンマフィア、HRときてお腹いっぱいなんですけど…。まー、イライアスがS2以降一体何してるかよく分からんBLヤクザみたいになっちゃってるんでそろそろ活躍してもらわんと、って感じなのかもしれませんが。

 

 でも今回、S1の焼き直しっぽいネタで正直微妙だった。リースは家族のために戦う少年と一緒に「男だろ!」とか言いながら黒人ギャングとどうこう、っていうS1E14のWolf And Cub展開だし、一方でショウはギャングのボスをそうと知らずに連れまわすS1E7のWitness展開。イライアスも出てくるし、明らかにストーリーを重ねていることを匂わせてすらいます。

 S4にして急に黒人ギャング集団がメインで出てきたの、2014年になってポリコレ配慮か??とかメタなことも考えてしまい…。S1で、黒人やチャイニーズマフィアネタないよなーって思ってたから。結局アジア系ネタは最後までほとんどなかったよね。あと味方チームが白人ばっかなのも正直微妙ですよね。

 

 この回、なので個人的にはそれほど書くことないです。リース君が子供を救えて楽しそうだったのでよかったね、ってくらいか。

 

Are you at the school, Mr. Reese?

学校に着いたか、リース君

Academics really aren't my thing.

学校は俺の居場所じゃない

Maybe you should be on this assignment, Professor.

あんたがこの仕事をするべきだったんじゃないか、教授

I have quite a few assignments of my own.

私には自分自身の仕事があるんだ

Including papers to grade-- or I had papers to grade.

課題の採点を含む…もしくは、私には採点すべき課題があった、というべきか

Gonna have to tell your students, your dog ate their homework.

あんたの学生に、犬が宿題を食べたと言わなくてはならないな

 

 人助け回の冒頭にある2人の会話いつも好きなので今回もあって嬉しい。リースは小学校に行かされて、8歳女児に言い負かされてます。兄と2人きりの妹で、「母親はどこにいる?」と尋ねたリースに「1412 Hazen Street, Rikers Island.」と答えるフィンチ。いや、住所風に言ってますけど刑務所やん。

 

 その後の展開もなー。リースが警察官なので捜査に合法的に介入できる反面いちいち警察署に戻ったり麻薬取締官と一緒に行動したりとスピード感に欠けるし(今回もリースは美女と一緒に行動だし)、フィンチは尾行を撒かれるのは通常運転なのでいいとして、電話の追跡も図書館の時のようにはいかない、とかって時間かかってるし、ショウがドミニクを連れまわすのもリースとイライアスの時に比べるとあんまり面白くない。

 リースとイライアスの時は、高校教師を装って子供さえも取りこんでいたイライアスにリースが感情移入していたからこそ落差が大きかったし見てるこっちも胸が痛んだのに、ショウはドミニクのことを過小評価してるくらいで感情面で寄り添ってはいないので、過小評価されてた奴が実はボスだった、くらいの驚きしかないから。それに正体が分かる前後のイライアスのギャップのすごさに比べるとドミニクはボスであることが分かった後も小物感が強く、イライアスとドミニクの格が釣り合ってないし。「人は結局死ぬ」っていう決め台詞もイマイチ意味分からん。だから何だとしか…。

 リースの捜査も、どうせ今までだってNYPDとか州連邦捜査官とかのバッジを不法に所持して無理矢理警察に紛れ込んでたし、今警察官という身分で特にすごく有利って感じでもないんだよなー。むしろダルい。そういう足枷がある状態で人助けをしながらサマリタンと戦わなくてはならない、という状況を描きたいのは分かるんだけど、現場で無双するリースとハッキングの天才フィンチのコンビが見られなくて単純につまらん。

 

 それに中盤でショウが「全員に発信機つけてる。あなたとファスコ、それにリース。まだ気づかれてない」って言うシーンあるけど、これもさあ、リースがS2で「俺は大切な人には発信機をつけるようにしている」と言った行動をなぞってて、ショウは元工作員で経歴も考え方も基本的にリースと似ていて、今回リースがS1でやったこと(イライアスの保護)をショウもやってしまっている、と2人の行動を重ね合わせてるんだろうけど、この2人のキャラをそこまで被せる意味もよく分からんし、あとショウがリースに発信機つける??リースってショウにとってそこまで大事かなあ。リースがそれに気付いてないっていうのも微妙だし。逆にリースはショウにそれほど興味あるとは思えない。この時フィンチがラテン語しゃべってたのには萌えましたが。

 リースがマルコム少年の身代わりでギャングの車に乗せられて殺されそうになった時にかかってきた電話も、フィンチからであってほしかったのにショウからだったし、なんかこう、いまいち痒い所に手が届かないエピソードっていうか…。

 

 よかったのはあと対象者の少年とリースの最後の会話かな。

 

Speaking of which...

そういえば…

I got you a consultation with a lawyer.

君に弁護士との面会を準備した

Dream team. Harvard Law.

ドリームチームだ。ハーバードの法科卒だぞ

Got a few articles I could send her.

彼女に送ることができる記事があるんだ

The people versus Ryan Jerome, or The Brian D Aitken's case.

Ryan Jerome対検察とThe Brian D Aitkenのケースだよ

You know what Malcolm?

なあ、マルコム

I think you'd make a good lawyer.

君はいい法律家になるだろう

I was thinking about being a cop.

俺は警官になることを考えてる

Is that right?

本当か?

Like you, but I'd shoot less people.

あんたみたいな。でもそんなにたくさんは撃たない

 

 この弁護士費用はやっぱりあのマフィアマネーから出ているのでしょうか…。フィンチに無尽蔵の資金があった時は何も気にならなかったのに…。最後ギャングがマルコムを取りこもうとするシーンあるけど、そんなことにはならないでほしいな。「あんたみたいな警官になりたい」って言ったときリースがめちゃくちゃ嬉しそうに笑っていてかわいかったです。

(このLike Youって台詞、字幕ではカットされてたけどね!そこが大事じゃね??)

 

 さて、この回ではフィンチが何度かイライアスと接触します。地下鉄で、行き交う他人のようにして言葉を交わす2人。

 

Hello, Harold.

やあ、ハロルド

I must confess, I've missed our little chess matches.

私たちのささやかなチェスの試合が恋しいと告白しなくてはならないな

Where have you been keeping yourself?

今までどこにいたんだ?

Guess you could say that I've decided to go back to school.

大学に戻ることを決めたんですよ

I imagine you'd fit in rather well in academia.

君には確かに学問の世界がお似合いだ

And yet, here you are.

それでも、言いたいことがあるんだろう

Please, I've heard about the missing drug money.

知ってるよ、麻薬絡みの金が消えたと聞いた

And the little thieves who stole it.

小さな泥棒が盗んだらしい

John's trying to get the children to safety but he needs time.

ジョンは子供たちを捕まえて安全に確保しようとしているんですが、時間が必要です

And you want me to play mediator again?

また仲介人になれって?

We would be in your debt.

借りは返します

You already are.

すでに貸しがあるだろう

I can control the Armenians.

アルメニア人はコントロールできる

But you'll have to deal with The Brotherhood yourself.

だがブラザーフットには自力で対処してもらう

John seemed to think that you've tried to contact their leader.

あなたが彼らのリーダーと接触したとジョンは考えているようです

Dominic, he's proven to be elusive.

ドミニクか、彼は見つかりにくい男だ

Perhaps even more elusive than you, Harold.

もしかしたら君よりもね、ハロルド

I'm just a man on a subway train.

私はただの地下鉄の乗客ですよ

A humble teacher?

地味な教師か?

I played that role once myself.

私もかつてその役を演じていたことがある

And John's a detective now.

ジョンは今や警官だ

I'm curious, why the sudden career shift?

一体、なぜ突然職業を変えた?

Something has changed.

何かが変わったんだ

Something fundamental.

根本的な何かが

And I'm not just referring to how you and your friends operate.

君と友人たちがどうやってそれをしているのか言及することができないが

I think you know what's happening.

君は何が起きているか分かっているだろう

And I think you owe it to me to tell me the truth.

貸しがある、真実を話せ

Times may have changed, but I'm afraid we're both in the dark.

時代は変わったが、我々はどちらも闇の中にいるんです

 

そして最後。

 

This seat taken?

この席は空いていますか?

It's a free world.

自由な世界だ

At least it used to be.

少なくとも、そうだった

Something troubling you, Harold?

何かに悩んでいるのか、ハロルド?

The last time we met, you asked me a question.

最後に会った時、あなたは私に質問をしました

And you lied.

そして君は嘘をついた

I'm afraid the truth would put you in grave danger.

真実があなたを大きな危険に巻き込むことを恐れたんです

I didn't know you cared, Harold.

なんで心配するのか分からないな、ハロルド

I've been in danger before.

私は以前から危険の中で生きている

No, this is something altogether different.

いや、これはまるで異なっているんです

All I can say is, you are right.

私に言えることは、あなたは正しいということ

The world has changed.

世界は変わってしまった

I suppose there's no going back.

戻ることはできないでしょう

Which brings me to the reason I came.

私がここに来たのはそのためです

A hint, Harold?

ヒントか、ハロルド?

Advice for these troubled times.

困難な時代への忠告ですよ

And a little thank you.

それから少しのお礼

It's the location of The Brotherhood's stash house as of five hours ago.

これは5時間前までブラザーフッドの隠れ家だった場所です

No doubt, the drugs have been relocated by now.

疑う余地なく、麻薬はすでに移動されているでしょう

But I know how dedicated you are to studying your adversaries.

だがあなたが敵をどれだけ熱心に研究するかはよく知っています

I suppose you'll want to know if I identify this Dominic.

私がこのドミニクの正体を知ったかどうか知りたいんだな

I suppose.

そうですね

It's a tricky business.

一筋縄ではいかない

Playing a game in which you're unsure of the pieces.

不確かな断片しか見えないままでゲームをしている

And in this game, I fear that losing is not an option.

そしてこのゲームでは、負けるという選択肢が存在しないことを恐れています

 

 何かがおかしいと嗅ぎつけるイライアスに、はっきりとは口にしないながらも「透明人間」の本を差し出すフィンチ。S4はイライアスがマフィアっぽい活躍すんのかなー。最後フィンチが「この戦いに負けることは許されない」と口にし、それを見つめるイライアスの目力がすごいっす。イライアス役の役者さん、すごい迫力ですよね…。

 

 小ネタとしては、アンソニー(イライアスのNo.2)とリンク(ドミニクのNo.2)には両方顔に傷がある(アンソニーは右、リンクは左)とか、このタイトルのBrotherhoodはギャングの名称を指しているだけではなく、フィンチとイライアスの間の繋がりも意味してる、とかWikiには書いてました。へえー。そんな仲良かったっけ。

 

POI:マルコム・ブッカー&トレイシー・ブッカー(被害者)

本編:2014年(日付分からず。9月下旬~10月上旬)

フラッシュバック:なし