いろいろ感想を書いてみるブログ

短歌と洋楽和訳メインのブログで、海外ドラマ感想もあります

02x07 - Critical 感想

 POI感想の注意書きです。

yuifall.hatenablog.com

 レオン君再登場だ♡ 楽しいですね。「二度も命を狙われるなんてどんなぼんくらだ?」とリースが呟いた瞬間、ぱりーん!とガラスを突き破って現れたのはレオン。リースはレオンを確保し、袋を被せて図書館に連れてきます。なんで図書館に連れてきちゃうんだ(笑)。セーフハウスいくらでもあるだろ。まあそれでこの件助けてくれるしとても楽しいのですが。

 レオンはフィンチに「あんた誰?」とか言いますが、リースに散々写真見せられてたじゃん…。もう忘れたのかよ。驚かないけど。リースは「お前の命の恩人だぞ。二度も助けてくれた」と言います。やっぱり前回レオンを助けたのはフィンチのためだったのね♡

 

 この回、ストーリーとしては面白いんですが細かい荒が気になって…。手術室で起こってることを逐一敵が知ってるんだから、内通者はオペ室内にいるに決まってるのでは??真っ先にスタッフを疑えよ…。あと最後、スタッフ全員外に出しちゃったら手術なんてできんだろ…。外科医一人で何すんだよ。手術に他のスタッフいらないのか??そんなわけなくない??

 

 まあいいや、とりあえず本編に戻ると、2人が受け取った番号は腕のいい外科医のもの。病院に行くことになりますが、フィンチは病院が苦手です。

 

Tell me, Mr. Reese, how do you feel about hospitals?

教えてくれ、リース君。病院についてどう思う?

They've never bothered me.

別に平気だ

I'm glad to hear it.

それを聞いてよかった

They make me aggressively uneasy.

私は病院はとても苦手でね

 

 これってなぜ?特に意味はないのかな。最初見た時はあのフェリー爆破に関連して?とか思ってたけど、S2ラストで見た限り、ちゃんとした病院に運ばれて治療された感じじゃなかったですよね…。まあその後手術とか受けてるようなのでその関連?

 むしろリースの方が、ジェシカは看護師だったし、ジェシカの死を知ったのも病院だったし、トラウマありそうに見えますけど…。単にフィンチが血とかそういうのがダメってことか?

 

 彼女に近づくためにフィンチは病院に多額の寄付をし、寄付者ハロルド・クレインとして堂々と病院へ。医師との接触に成功します。マディ先生は冷静沈着で有能な外科医。被害者だろうとあたりをつけて私生活を含めて周辺を探ります。

 マディにはエイミーという妻がいました。POI、Gleeと同時期の放送なので、こういう時事ネタ入ってくるんだなーってちょっと面白かった。この回2012年なので、「昨年6月に結婚」というのは2011年6月だと思われます。ただ、NY州で同性婚が合法化したのは2011年の6月24日ですが、実際に施行されたのは7月24日からなので、6月に結婚するのは無理ですね。。他の州で結婚したのか、もしくは同性婚合法化とほぼ同時に結婚した(結婚を待ち望んでいたカップル)ということを言いたかったのかもしれない。今でも仲はむつまじいようで、脅威は私生活とは関係なさそうです。この2人の会話面白い。

 

And try to give that jerk a bigger heart, while you're at it.

手術の間、その嫌な奴の心臓を大きくしてやったら(心を広くしてやったら)?

Well, I can't fix everything that's broken.

ねえ、私だって壊れたものを何でも直せるってわけじゃないわよ

 

 マディは大きな手術を控えていました。患者はエネルギー事業を行っている会社のCEOヴェルトで、株価に影響するから手術については他言しないでほしいと秘密保持契約にサインし、対外的には手術の事実すら伏せています。ところが、アリステア・ウェズリーを名乗る男に脅され、ヴェルトを手術ミスに見せかけて殺すよう指示されます。やらなければ妻のエイミーを殺すと…。

 

 こういう展開だったら普通に結婚相手は男だった方が面白かったなー。妻や女性の恋人、子供を守るために誰かが「俺は何でもやる」ってパターンは今まで何度もありましたが、妻が夫を守るために「彼のためなら何でもする」ってパターンなかったような…。

 まあそれはともかく、マディは被害者ではなく、加害者だった。そして、差し迫った命の危険があるのはむしろ妻のエイミーの方。リースがエイミーを守るために公園へ、フィンチはマディを補佐するために病院に残ることになります。

 

I'll stay here.

私はここに残ろう

I'll handle the park and assess the threat on Amy.

俺は公園へ行って、エイミーの脅威に対処する

Eh, Finch? Are you gonna be okay here?

あー、フィンチ?あんたはここにいて大丈夫なのか?

Even if I had a phobia, Mr. Reese, now would not be the time for it.

どれほど私が恐怖症を持っていたとしても、リース君、今はそれどころではないよ

 

 フィンチを心配するリース萌え。これがないとPOIじゃないよ(S4以降への怒りが…)。

 

 この回はレオンとファスコが2人を助けてくれるのもとても楽しいです。CEOの死を望むのは株価操作のためだろうと、フィンチはレオンに金の動きを辿らせます。レオンの喋り方は吹き替え版の方が面白いなぁ。キャラクターが出てて。英語だとこの軽薄な喋り方のノリが(私に)伝わりにくい…。フィンチの高尚な喋り方は英語でも伝わるのに、なぜなんだろう。。やっぱスラングの方がネイティブじゃないと理解が難しいからでしょうか。

 レオンはなんやかんや役に立ってくれて、金の動きや裏で起きている陰謀、内通者の存在までも探りあててくれます。「あんたたちいっつもこんな楽しいことしてんの?」ってうける。フィンチも実はちょっと楽しんでるよね(笑)。

 ファスコは、「敵の注意を逸らせ」と言われてその辺の警察官に絡むのですが、ウザい上司っぽくて笑えた。制服警官にしてみたら、刑事に絡まれるってウザい上司そのものですよね。ファスコの演技力すごいわ。

 一方リースは全部顔に出ちゃうタイプなので、こんなんでよく工作員やってたなと(笑)。イライアスにも「バカ正直だな」とか言われてるし、今回もウェズリーに「元CIA?」と聞かれてあからさまに瞬きしちゃってます。そういえばカーラ様にも「その顔やめてよ」とか言われてたよね。

 あとここでウェズリーが一瞬「素晴らしい」って日本語喋るのって何の意味が?MI-6のスパイは日本語も話せちゃうぞ!みたいな?

 

 結局マディは患者を殺すことができず、手術は中断されます。ウェズリーは「エイミーを殺せ」と命令を出しますがリースとファスコがそれを妨害。一方、院内の内通者である看護師のリズが患者の血管に傷をつけていた…。マディはフィンチに手伝わせ、患者の蘇生に成功します。

 

 黒幕のウェズリーはリースのことを知っていて、「過去にイスタンブールですれ違っている」と。再会を示唆するような発言をして去りますが、特にこの後登場しなかったような…。回収されなかった伏線ですね。ウェズリーは過去にMI-6の工作員で「スーツの男」で、と“悪いリース”みたいな立ち位置で登場したことが示唆されてます。多分、途中で黒幕をグリアに切り替えたから経歴が被ってるウェズリーはなかったことにしたんだろうな。グリアはもっと年配で、冷戦時代のスパイという背景がありますし。

 そういえばフィンチにも似たような感じの敵キャラが後日現れます。“声の男”、「悪いフィンチ」(by ショウ)ですね。こっちの方は半ば無理やりですが伏線回収されます。

 

 さて、カーターは別件でスノウに出会っていました。ファスコが捜査したある殺人事件の現場でカーターの名刺が見つかり、カーターはその事件について調べます。殺された男は強盗に襲われたように見せかけられていましたが、実はあるビルに侵入するために殺されていた。そのビルを突き止めてそこへ向かうと、作業員の服を着て逃げるスノウの姿が…。スノウは地下道へ逃げ、カーターはそれを追います。

 スノウは地下道の真ん中で立ち止まり、「ここなら彼女にも聞かれない」と言います。実はこれまでの全てはスノウがカーターに助けを求めてやったことだった。殺した相手のそばにカーターの名刺を置き、次に忍び込む場所の住所を伝え、自分を追わせたのです。

 スノウは爆弾ベストを見せ、「彼女の指示に従うしかない」と言います。「ジョンに伝言を頼みたい。彼女が何かを企んでいる。大ごとになるだろう」と。助けようとするカーターですが、何者かの銃撃に遭い撤退します。

 おーっと、カーラ様、会話聞いてたの?じゃあこの後スノウはめっちゃお仕置きされたんじゃ??怖すぎますね。で、カーラはカーターのことをこの会話で知っていたはずなのに、なぜあの時殺さなかったのか?謎が残ります。

 

 ラストシーンはカーターとリース。「知ってるんでしょ、全て話して」と迫るカーターにリースは答えます。

 

You're one hell of a Detective, Carter.

君は骨の髄まで刑事だ、カーター

And I can't stop you from looking.

そして俺は君が調べ始めたら止めることはできない

But you already know quite a bit about me, Finch, and you may know we both had people who once cared about us.

だが、君は俺やフィンチのことをすでに知っているだろう。そして君は、俺たちにも、かつては俺たちを大切に思う人がいたことを知っている

Not anymore.

今はいない

But you...

でも君は…

You still have your son, your life is still yours.

君にはまだ、息子がいる。君の人生はまだ君のものだ

So I think the real question you have to ask yourself, Detective... is how much more do you really want to know?

だから君はまず自分に問うべきだよ、刑事さん。本当にどれだけ知りたいのかと

 

 リースの台詞、字幕でも吹替でも「俺とフィンチにはかつて大切な人がいた。今はいない」となってましたが、実際は「俺たちを大切に思ってくれている人がかつてはいた。だが今はいない」と言っていますね。深く関われば死ぬことになる、だから、君を大切に思っている息子がいる君を巻き込めない、と。カーター、ジェシカのことは知っててもグレースのことは知らないような…。まあそれはいっか。

 スノウの件はE13まで続くことになりますが、E10からE13までほんと神エピソードなので楽しみです♡

 

POI:レオン・タオ(被害者)、マデリーン・エンライト(一応加害者)

本編:2012年(日付はっきりせず)

フラッシュバック:なし