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S1x09;WHEELS 感想

glee感想については注意書きを必ずご覧ください。

yuifall.hatenablog.com

 この話を見るたびに泣いてしまう。

「僕はいつかここを出ていくし、色々言われるのも慣れているからいい。でもパパが僕のことで傷つくのは耐えられない。スターになるよりもパパの方が大事だ」って…。

 「Defying Gravity」すごくいい曲だし2人とも上手だけど、最後に起こることを思うと見てて本当につらい。「誰かが決めた限界には従わない、誰にも止められない」ってカートが歌う時切なくて…。

 でもカートの気持ちわかる。自分だけなら傷ついても耐えられるかもしれないけど、愛する人が自分のことで傷つくのは辛い。身を切られるように辛い。だけど私だったら、あの時音を外せるだろうかって考えてしまう。この回のレイチェルはマジでむかつくし、こんな女に全員の前で負けるのかって…。カートはプライドより愛を取れる男なんだなー。ぼろぼろになっても守りたいものを知ってる人なんだ。

 

 S4x01でNYに行くカートを見送った時、パパは目を潤ませて「NYがお前の居場所だ。お前は出て行って、そして二度と戻らない」って呟くよね。パパは子供が男の子だって分かった時から、多分普通の父親が息子に自然に期待するような夢を見てたんだと思う。一緒にスポーツの試合を観戦して、女の子との付き合いについて話して、車を組み立てて、いつか地元の子と結婚した息子が工場を継いでくれて、孫の顔を見せてくれるって。

 だけどカートはパパにとっては宇宙人みたいに変わった子で、カミングアウトとこの時の会話からS3までの間に、この子は本当に手を離れて行ってしまうんだ、って覚悟を固めていくのかなと感じました。パパだって、カートが自分を偽らずに望むことをできるなら自分が傷ついても構わないと思ってると思う。それが親だから。でも、あんな悪口を「いつものことだから気にしないよ」って言ってしまえる息子が痛々しいし、これ以上傷ついてほしくない、目立ってほしくないって気持ちも分かる。2人ともお互いを深く愛しているけどどうしようもないんだよね。

 

 あとはアーティだよね…。正直、ブリトニーですらアーティを抱っこできるんだから、フィンあたりが抱っこしてバスに載せて、車椅子はたたんどけばいいじゃん…、とか思うのですが…。一人だけパパに送ってもらえってそりゃあないだろ。

 フィンとクインも親に言わないで出産するつもりってまじであり得ないし、この人たちは全体的に一体何を考えているんだ(笑)。テリは論外だけど…。シュー、テリ、エマ、ケンの四角関係には毛ほども興味がないので何とも…。あの馬鹿馬鹿しい恋愛沙汰は高校生がやるから可愛らしいのであって、大人がやってんの見てもウザいだけや。

 アーティの味方になってくれるのがティナだけってのもなー。まあ、でも、16歳とかで他に気を取られてたら人を思いやる余裕なかったりするのかな。。シュー先生が全員に車椅子体験させるところはよかった。みんなアーティの気持ちがちょっと分かっただろう。アーティのパフォーマンスめちゃくちゃ好きだ。そして最後アーティが学校をバリアフリーにしようとするのもよかったです。

 とはいえアーティが聖人として描かれてないのがいいよね。「セックスはできるよ」って言って嫌がられたりして(笑)、等身大の男の子で、ちょっと嫌なとことか駄目なとこもあるから普通に友達になれそうだもん。

 glee初期メンバーの中で友達になれそうなのアーティとメルセデスしかおらんわ…。S2以降のキャラ感ならティナ、マイク、サムもいいなー。ブレインは誰とでも友達になれそう。カートには感情移入しすぎて、どうも冷静に見られないよ…。友達になったらこっちが傷つきそうです。

 

 スー先生は自分勝手すぎてなー。時々いい人っぽくなるのもまためんどくせえ(笑)。ただ、日記に「あんなやつに負けるなんて屈辱だ」みたいに書くのは、何か素直だなーと思います。傷ついた直後にそこまで自分のネガティブな感情を正直に書けるかなぁ。

 

 あと面白かったのはカートが悩んでるときにパパが話しかけるシーンで、

It's a Glee Club thing.

(グリーのことなんだ)

It's not about a guy, is it? Because I'm not ready to have that conversation.

(男の話じゃないよな?俺はまだそのことを話せる準備ができてない)

Well, at least you don't have to worry about me getting someone pregnant.It's not a guy.

(まあ、少なくとも僕が誰かを妊娠させる心配はしなくていいよ。男のことじゃない)

ってあたりが面白かった(笑)。妊娠させる心配もする心配もいらないですけどね…。その他のことで色々心配されてますけどね、S2で。

 その前後の、「整髪料はオーガニックだから大丈夫」とか、「今は自由な時代なんじゃないのか?女が工事現場で働いたり、男が靴下なしで革靴履いたり、お前の学校にもレスリング部に女子がいるだろう(で、ローレンが出てくる)」ってシーンも面白かったです(笑)。

 

 最後の2人の会話直訳↓

Dad.I've known who I was since I was five. I adapted.Being different made me stronger.

(パパ、僕は5歳の時から自分が誰なのかを知ってる。僕はそれでいい。人と違っていることは僕を強くしたよ)

At the end of the day, it's what's gonna get me out of this cow town. You never had to do that.

(いつの日か、僕はこの小さな田舎町を出ていくだろう。でもパパにはそれはできない)

I can handle myself just fine.

(俺は自分でどうにかできる)

No, you can't. Not about this.

(いや、できないよ。このことじゃないんだ)

That phone call yesterday was just the beginning especially if I get up in front of a thousand people to sing a girl's song.

(昨日のあの電話は始まりに過ぎないよ、特に、もし僕が1000人もの前で女の歌を歌ったらね)

When I saw you right after you got the call and you were so hurt and so upset it just killed me.

(電話を受けた直後のパパを見た時、パパはとても傷ついて動揺してた。僕にはそれが耐えられない)

I'm not saying I'm gonna hide in the closet. I'm-I'm proud of who I am.

(僕は自分を隠していくとは言わないよ。僕は、僕は自分自身に誇りを持ってる)

I'm just saying that I love you more than I love being a star.

(ただ言いたいのは、スターになるよりもパパの方が大切だっていうことだ)

You are your mother.You know, she was always the strong one.

(お前はママそっくりだ。彼女はいつも強い女だったんだ)