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読書日記 2025年12月10-16日

2025年12月10-16日

サラ・パレツキー山本やよい訳)『レイクサイド・ストーリー』

・小川哲『言語化するための小説思考』

 

以下コメント・ネタバレあり

サラ・パレツキー山本やよい訳)『レイクサイド・ストーリー』

 シカゴの女探偵ウォーショースキーシリーズの2巻です。ハードボイルドに近い作風なのでミステリ的な面白さではないですが面白いし、1,2巻とも「これはないっしょ」という展開が少なくて完成度が高いと思います。しかしアメリカが舞台で横文字の名前が大量に出てくるので誰が誰だか分からなくなる問題があります。。本格ミステリの場合わりと登場人物が限られる傾向にあるので大丈夫なのですが、ハードボイルドや社会派ミステリではそうはいかないよね。このシリーズは2巻までしか買っていないのですが、また気が向いたら読んでみようかなと思いました。読みたい本が決まらない時の選択肢が広がって嬉しい。

 

・小川哲『言語化するための小説思考』

 実はこの作者の小説は読んだことがないのですが、これ読んで小説も読んでみたいと思いました。「文体」に関するくだりが面白かったのですが、「文体」というとラノベ文体とかハードボイルド文体とかそういうことに目が行きがちですが、「主人公の持つ情報を読者には小出しにする」or「読者と主人公の情報量を合わせる」で分けて考えているのが面白いなと思いました。ここで例として2通りの文章が提示されるのですが、正直どちらもそんなに読みにくさの差は感じなかったです。文章がうまいんですね。でも、無意識に「これは後でだんだん分かってくるパターンだから最初はよく分からないながらも読み進めよう」と思っているタイプの小説があったことが自覚されて面白かったです。あと「意味がない(伏線にならない)情景描写はいらない」と書かれていてそうなん??と思った。私は情景描写読むのも書くのも苦手中の苦手なのでそう言われると嬉しいですが、でもそうかなぁ。最初の20ページくらい荒野の描写が続くのが大河小説の醍醐味でそこから物語の世界観に没入するんじゃ…とかあるのでは?そう考えるとここで言われている「意味がない」の意味が分からなくなるというか…。どっちかいうと心理描写の方が無駄が多くなりがちな気がしますが、これって人によるのかなぁ。

 最後の「小説の書き方」メタ小説みたいなやつは、一番最初のやつが一番分かりやすくないですか??どういう意図で書かれているのか分からん…。「おもてなし」精神でかみ砕けばかみ砕くほど迷走するという意味なの??サッカー+デスゲームというストーリーは『ブルーロック』と被っているという指摘に笑いました。