2025年10月29日-11月4日
・サラ・パレツキー(山本やよい訳)『サマータイム・ブルース』
・海野幸『元カレが教育係だったんですが』
・本郷和人『夜に読みたくない かなしい日本史 運命に泣いた歴史人物』
・本村凌二『夜に読みたくない こわい世界史 最悪・最恐の王&独裁者』
・高原いちか『密夜の忠誠』
以下コメント・ネタバレあり
・サラ・パレツキー(山本やよい訳)『サマータイム・ブルース』
初めて読んだシリーズですが、80年代の作品らしいです。主人公は女探偵のV・I・ウォーショースキーで、舞台はシカゴ。ギャングやマフィア、裕福な銀行家が入り乱れ若者が殺されたり失踪したりするアメリカンハードボイルドです。携帯とかGPSとかない時代のハードボイルドって古き良き感じがありますよね。簡単に連絡は取り合えないもどかしさもあり、でも尾行撒いちゃえば変な手段で追跡されてたりしない安心感もあり…。
しかし奥田英朗や吉田修一と比べ頭に入ってきづらくなかなか読み進まなかった。2作目まで買ってあるのでとりあえず続き読みますが、その後シリーズ買うかどうかは未知数かなぁ。ハードボイルドものってどうしてもスカしてるんでそこがちょっと合わないと思うとこがある。
・海野幸『元カレが教育係だったんですが』
これはなんてことないBLですが、比較的読みやすかったです。BLってだいたいくだらないことですれ違うのですがこれはわりとすれ違う理由が納得しやすかったし、あと2話の新キャラが当て馬じゃなくマジの扱いにくいZ世代だったの笑った。だいたい1話でくっつく→2話はラブラブで開始するが仕事の忙しさにすれ違ってる間に受を狙う当て馬男が現れるというパターンが多く、インターンの大学生出てきたときまたこのパターンか…?と警戒したら全然違ってて面白かった。お仕事BL好きな人におすすめ。
ずーっと前に途中まで読んでで電子書籍で全巻買い直してその後放置していたのですがなんとなく読んでみた。絵が美しすぎるしストーリーもよいですよね。作者がいい人なのか、嫌な人が出てこないのでスリルには欠けるけど読みやすいです。古き良き時代の男女の姿という感じ。最初に出てくるアミルがとても好きなんですが、エピソードとしてはアミルの兄、アゼルとその従兄弟2人の結婚話にぐっときます。三者三様に奥さんを選んで、それぞれ2人きりになったときの奥さんとのやり取りがよすぎる。
・本郷和人『夜に読みたくない かなしい日本史 運命に泣いた歴史人物』
・本村凌二『夜に読みたくない こわい世界史 最悪・最恐の王&独裁者』
いずれも夜に読みましたが面白いし子供向けの本なのですが読み応えがあります。私歴史や地理めちゃめちゃ苦手で全然覚えられないので子供向けの本くらいが楽しくてよい。しかし案の定もうすでにほとんど忘れている有様なので何とも言えん。。なんでこう忘れちゃうんでしょうね。多分ストーリーの概要じゃなくてエモーショナルな部分で小説を読んでるから(正直、エピソードは覚えててもキャラの名前は読み終わった瞬間忘れる)、歴史もエモーショナルに訴えかける要素がないと記憶できないのではないかと思われる。入り口としては司馬遼太郎でも読んだ方がいいのかもしれん。。
・高原いちか『密夜の忠誠』
これは異母兄伯爵×異母弟公主の中世ヨーロッパ風世界観BLです。作者が執着攻×美人流され受の人だと分かってて買ったのでそれはまあいいのですが、導入部はほとんどそんな感じで正直読んでてちょっとしんどかったです。しかし途中で攻が受に対して「お前は自尊心が低すぎるから身体でつなぎとめようとかって発想になんの。それはおかしいの」とか言い出したあたりで面白くなり、受も途中から人が変わったように自主的になるのでそれはよかったです。でも当主兄弟でこれやってたら次の代はどうなんの?とかあんなにモブレされまくって公主に戻れんの?とか貴族ものって突っ込みどころが多すぎて集中できぬ。あと『夜に読みたくない』シリーズでは側室を溺愛しまくったために国を傾けた暗君が何人か登場したのでそれが頭をちらつき、でもストーリーはしっかりしてるし文章も読みやすいし恋愛脳ってほどでもないんですけどね。ただあとがきは古のオタクっぽいです。
『乙嫁語り』面白かったので過去作も買ってみた。絵柄が結構違って、最初エマがあんまかわいく見えなかったのでなんであんなモテモテなん??と思ってしまったが途中から面白くなってきました。今のところは『ジェーン・エア』風味ですが今後どうなるのか期待します。しかしながらエマが美人モテモテ過ぎない方が面白かったと思う。