書肆侃侃房 出版 東直子・佐藤弓生・千葉聡編著 「短歌タイムカプセル」 感想の注意書きです。
なにもないこともないけどなにもない或る水彩画のような一日
この人の歌は若々しい透明感に溢れていて瑞々しいですね。こんなに若々しくて明るいのに詩になっちゃうところがすごい才能ですね。次ページの小島ゆかりの娘さんのようです。「倫理の先生」「エタノールの化学式」「先生の白衣」「歴史」「十八歳のわれ」とあって、高校生かー、と眩しくなりました。
声もたぬ樹ならばもっときみのこと想うだろうか葉を繁らせて
という歌もありますが、20首の中に相聞歌が2首しかなくて、高校生の女の子が恋愛以外のことを爽やかに歌にしているということになんかくらくらするほど憧れました。
九階の窓からわれを見下ろして手をふる母は空に触れたり
もいいなぁ。マンションに住んでて、窓から娘に「行ってらっしゃい」してるんだよね。それに手を振り返して、お母さんの手が空に触ってるなって。あー素敵な光景ですわ。この感性が純粋に美しいなと思います。
定休日にあたって川沿い帰るとき風が緑を深く薫らす (yuifall)
友達の友達だから傾向をつかんで対策練っていく 好き (yuifall)
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