一首鑑賞
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 170.ほんとうに夜だ 何度も振り返りながら走っている女の子 (平岡直子) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com この歌、最初に読んだ時何か強烈に分かったって思った…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 169.夜空とか映画館とか指先が見えなくなると会いたく思う (仲田有里) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com 仲田有里の短歌は出会うたびに好きだと感じるので、多分…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 168.聖イグナチオ教会の昼の鐘が鳴るむろんわたしを慰めるために (岡井隆) 前回の続きですが…。永井祐がこの歌について 「むろん」がノリノリで楽しい。 って書いてて面白いなって思ったので。 suna…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 揉上は剃らないことに理髪師が同意したあと風が出て来た (岡井隆) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com 永井祐の「一首鑑賞」とても面白いですね。引用する歌のセン…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 166.眉しろき老人(おいびと)をりて歩きけりひとよのことを終るがごとく (斎藤茂吉) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com この鑑賞文では、小池光の『茂吉を読む』…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 165.ケータイで君と話せばくっきりと雨上がりのマンホールの蓋が (斉藤斎藤) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com これは歌集「渡辺のわたし」収録作のようです。こ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 164.列なりて入国審査待つ人らこの国の外にはみ出しながら (香川ヒサ) 香川ヒサの歌は『短歌タイムカプセル』でも『現代歌人ファイル』でも出会いましたが、この歌は砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 163.一瞬で耳かきを吸う掃除機を見てしまってからの長い夜 (公木正) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com 「長い夜」が最高です。「一瞬で耳かきを吸う掃除機」まで…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 162.草原よりも草原をゆく雲の影 僕は言葉を用意している (橋爪志保) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com もともとは 永遠に生きるみたいな耳鳴りがきこえる それ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 161.業務用コーンフレーク買って食べ切れなかったの良かったなって (川村有史) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com この歌を自分がなぜピックアップしようと思った…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 160.十三階より眺むればあかときの救急車にはあぢさゐが似合ふ (塚本邦雄) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com 塚本邦雄の歌を読むとしばしば、 「おまえオレに言…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 159.電話中につめを切ってる 届くかな 届け わたしのつめを切る音 (初谷むい) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com 初谷むいは「えすか、あなたの夜をおもうよ」で…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 158.ガラス一枚へだてて逢えばひとはたれもゆきずりの人となりてなつかし (光栄堯夫) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com この歌を最初に読んだ時咄嗟に頭に浮か…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 157.体には傷の残らぬ恋終わるノンシュガーレスガム噛みながら (玲はる名) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com 「体には傷の残らぬ恋」って表現面白いな、つまり…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 156.テーブルを挟んでふたり釣り糸を垂らす湖底は冷たいだろう (松村正直) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com これはどきっとする歌です。最初の「テーブルを挟…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 155.てのひらにつつむ胡桃の薄緑この惑星に子よ生れてくるしめ (西王燦) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com 「子よ生れてくるしめ」の一言に、「いのちをつなぐ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 154.今夜どしゃぶりは屋根など突きぬけて俺の背中ではじけるべきだ (枡野浩一) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com 誰の歌か知らずにリンク先見たら枡野浩一でし…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 153.暗やみのかたちに合はせ何度でも鋳直すことのできるこの指 (石川美南) 砂子屋書房「一首鑑賞」で澤村斉美が紹介していた歌です。 sunagoya.com 「暗やみがかたちを変えるたびにそれに合わせて何…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 152.襟元をすこしくづせり風入れておもふは汝(おまへ)かならず奪ふ (春日井建) 砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂瀾が取り上げていました。 sunagoya.com なんてかっこいいのだろうか。なんというか…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 151.僕たちのドレッシングは決まってた窓の向こうに夏の陸橋 (穂村弘) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com これは歌を読んだ時に、なんとなく穂村弘の歌だろうと感…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 150.炎天下掃除のさなか後悔と仏教関係の本が湧きたり (片岡総一) 砂子屋書房「一首鑑賞」で石川美南が紹介していた歌です。 sunagoya.com 鑑賞文には 暑い日に掃除をしていて、ふつふつと後悔が湧…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 149.弱いもの順に腐ってゆくことの正しさ 夏はあまりにも夏 (上坂あゆ美) 砂子屋書房「一首鑑賞」で井上法子が取り上げていました。 sunagoya.com これはいわゆる「弱肉強食」的な歌と受け取りまし…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 148.「夏苦しい」たった一言そう書かれたアルバム評を手に走り出す (盛田志保子) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com この「アルバム評」はCDアルバム、ということ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 147.突風に生卵割れ、かつてかく撃ちぬかれたる兵士の眼 (塚本邦雄) この歌のことを何のきっかけで知ったのかは思い出せません。でも、最近色々考えたので引用してみました。 「読み」に関しては、…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 146.トイレットペーパーの上の金属のやさしい歪み 熱帯夜だね (服部真里子) 砂子屋書房「一首鑑賞」で永井祐が取り上げていました。 sunagoya.com この歌はなんかぱっと見心惹かれます。「熱帯夜だ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 145.一分の黙禱はまこと一分かよしなきことを深くうたがふ (竹山広) 砂子屋書房「一首鑑賞」で生沼義朗が紹介していた歌です。 sunagoya.com また祈りの季節がやってきますね。 一分、という時間の…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 144.幸せだ!バスが涼しい!幸せだ!バスが涼しい!バスが涼しい! (逢坂みずき) 砂子屋書房「一首鑑賞」で井上法子が取り上げていました。 sunagoya.com おーっと、ド直球ですね。ぐっときます。こ…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 143.The world is mine とひくく呟けばはるけき空は迫りぬ吾に (黒瀬珂瀾) 相聞歌の気分だったのについこの歌に心惹かれてしまいました。最初に出会ったのは『短歌タイムカプセル』で、次に『桜前線…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 142.風。そしてあなたがねむる数万の夜へわたしはシーツをかける (笹井宏之) 笹井宏之の歌はすごく好きで歌集も持っていて、この歌も知っていたはずなのですが、今回砂子屋書房「一首鑑賞」で黒瀬珂…
「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 141.海だったはずのシャワーを浴びている さっきまでふたりがいた海の (阿部圭吾) 砂子屋書房「一首鑑賞」で染野太朗が紹介していた歌です。 sunagoya.com 鑑賞文の冒頭に 「海岸をたどる」は15首か…